小細胞肺癌では予防的全脳照射を標準治療とすべき
小細胞肺癌は肺癌全体の13%を占める予後不良の疾患で、化学療法による長期生存は期待できない(2年生存率:1977年1.5%→2000年4.6%)。また共通して脳転移がみられるのが特徴で、診断時に少なくとも18%に脳転移があり2年間で80%近くに達する。 脳転移は予後不良を示す。維持化学療法では転移を防げず、発症後の全脳照射治療も有効ではない。しかし予防的全脳照射の有効性は多数のメタアナリシスによって示されている。そこで欧州癌研究治療機関(EORTC)の肺癌グループは、本治療を実行に移すため無作為化試験を行った。NEJM誌8月16日号の報告から。