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- 2024/12/20
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MMR生ワクチンは不活化混合ワクチンより全感染症入院を減少/JAMA
麻疹・流行性耳下腺炎・風疹(MMR)生ワクチン接種は、最新のワクチンである不活化混合ワクチン(DTaP-IPV-Hib)接種と比べて、全感染症入院の減少と関連することが示された。デンマーク・Statens Serum Institute社のSigne Sphirup氏らがデンマークの小児コホートを対象とした分析の結果、報告した。これまで、低所得国において、生ワクチンMMR接種が麻疹以外の感染症死亡率を低下したことが報告されている。研究グループは、「そのような非特異的なワクチン効果が、高所得国における小児の健康についても重要な意味をもたらす可能性がある」として検討を行った。JAMA誌2014年2月26日号掲載の報告より。
学士号取得看護師60%で看護体制6対1なら院内死亡約30%減/Lancet
コストカット目的での看護スタッフ減員は、患者アウトカムに悪影響をもたらす一方で、学士号取得の看護師配置を手厚くすると院内死亡は減少するという研究報告が発表された。米国・ペンシルベニア大学看護学部のLinda H Aiken氏らが、ヨーロッパ9ヵ国で行った後ろ向き観察研究の結果、明らかにした。病院の支出リスクを最小とするための厳格な尺度とヘルスケアシステムの再構築は、患者アウトカムに悪影響を与えることが示唆されている。Aiken氏らは、患者対看護職員比率(看護体制)、および看護師の教育レベル(看護師配置)を調べ、院内死亡率との関連について調べた。Lancet誌オンライン版2014年2月26日号掲載の報告より。
前立腺がん、全摘vs.放射線療法/BMJ
非転移性の前立腺がんについて、根治的前立腺摘除術を受けた患者のほうが放射線療法を受けた患者よりも長期の生存アウトカムは良好であることが示された。スウェーデン・カロリンスカ大学病院のPrasanna Sooriakumaran氏らが、同国で行われた15年間の観察研究に基づき報告した。結果を踏まえて著者は、「より若く、併存疾患が少なく、中程度~重度リスクの局所前立腺がんを有する患者では、全摘のほうがより大きな恩恵を受けると思われる」とまとめている。BMJ誌オンライン版2014年2月27日号掲載の報告より。
NSCLCに対する術前化学療法によって5年生存率改善/Lancet
切除可能な非小細胞肺がん(NSCLC)の“術前”化学療法は、全生存、遠隔再発までの期間、無再発生存を有意に改善することが、英国・NSCLCメタ解析共同研究グループによる検討の結果、示された。これまで同患者について、“術後”化学療法のメタ解析において生存を改善することは示されていた。解析には、無作為化試験被験者の92%のデータが組み込まれ、stage IB~IIIAの患者が主であったことなどを踏まえて、研究グループは「今回の結果は、術前化学療法が有効な治療オプションとなりうることを示すものである」とまとめている。なお、毒性作用については本検討では評価できなかった。Lancet誌オンライン版2014年2月24日号掲載の報告より。
輸血を必要としたPCI施行患者の転帰/JAMA
経皮的冠動脈インターベンション(PCI)を受けた患者における赤血球輸血の施行には、かなりのばらつきがあること、また輸血を受けた患者において入院中の有害心イベントリスクの増大と関連していることが明らかにされた。米国・デューク大学臨床研究所のMatthew W. Sherwood氏らが、米国内病院でPCIを受けた患者について調べた結果、判明した。著者は、「今回観察された所見は、PCI患者の輸血戦略に関する無作為化試験実施の根拠となりうるものである」と述べている。JAMA誌2014年2月26日号掲載の報告より。
結節性多発動脈炎の原因遺伝子を特定/NEJM
アデノシンデアミナーゼ2の機能喪失性劣性突然変異が、結節性多発動脈炎(PAN)の原因となりうることが判明した。イスラエル・Shaare Zedek Medical CenterのPaulina Navon Elkan氏らが、PAN患者の遺伝子配列を解析し明らかにした。PANは全身性壊死性血管炎だが病因については十分に解明されていない。発症は中年成人が一般的だが小児においてもみられ、グルジア・コーカサスを祖先とするユダヤ人では、小児の発症が頻繁に観察されていた。研究グループも先行研究にて、全身性または皮膚型PAN患者が家族内に複数認められる6家族を特定しており、いずれも常染色体劣性遺伝が認められ、小児期の発症が大半を占めていたという。NEJM誌オンライン版2014年2月19日号掲載の報告より。
骨折リハビリ後の高齢者に在宅運動療法は有用か?/JAMA
股関節骨折後に通常のリハビリテーションを行った高齢者について、理学療法士(PT)指導管理下の在宅運動療法を6ヵ月間実施したところ、電話での栄養指導のみ群と比べて、わずかだが有意に身体機能が改善したことが示された。米国・ボストン大学のNancy K. Latham氏らが無作為化比較試験の結果、報告した。高齢者では多くが股関節骨折後、長期にわたって運動機能が制限される。これまで、骨折リハビリ後に最小限の管理体制で行う在宅運動療法の効果については不明だった。JAMA誌2014年2月19日号掲載の報告より。
膠芽腫へのベバシズマブ上乗せ、無増悪生存は改善したが/NEJM
新たに診断された膠芽腫患者の治療において、標準治療のテモゾロミド(商品名:テモダール)+放射線療法に、ベバシズマブ(同:アバスチン)を追加しても、生存期間は延長しないことが、フランス・エクス=マルセイユ大学のOlivier L. Chinot氏らによる第3相無作為化プラセボ対照試験の結果、示された。テモゾロミドに放射線療法を追加する現在の標準治療は2005年に導入されたが、予後のさらなる改善は報告されていなかった。研究グループは、第1/2相試験において、再発例および新規診断例に対するベバシズマブの上乗せ効果が期待できる結果が得られたことから、今回、新規診断例に対するプラセボとの比較による第3相試験を行った。NEJM誌2014年2月20日号掲載の報告。
出産後の血栓イベント、高リスクはいつまで?/NEJM
出産後の血栓イベントリスクは、少なくとも12週間は有意に高く続くことが明らかにされた。ただし、6週以降の絶対リスクの増加は小さいことも判明した。産後の女性は、血栓イベントリスクが増大することが知られている。米国・コーネル大学のHooman Kamel氏らは、その期間について、従来定義されている6週間以降どの程度継続するかを明らかにするため、後ろ向きクロスオーバーコホート研究を行った。NEJM誌オンライン版2014年2月13日号掲載の報告より。
早期の緩和療法、進行がん患者の終末期の満足度を改善/Lancet
進行がん患者に対する早期の緩和療法による介入は、がん治療のみの場合に比べ全般的にQOLや患者満足度を改善する傾向がみられることが、カナダ・トロント大学のCamilla Zimmermann氏らの検討で示された。進行がん患者はQOLが低下し、終末期に向かって増悪する傾向がみられる。従来のがん緩和医療の観点からは、がん治療と緩和治療の共同介入は最終末期に限定されていたが、最近は早期の総合的な介入によりQOLや患者満足度の改善がもたらされる可能性が示唆されている。Lancet誌オンライン版2014年2月19日号掲載の報告。
膠芽腫の1次治療、ベバシズマブの上乗せ効果示せず/NEJM
新たに診断された膠芽腫患者の治療において、標準治療にベバシズマブ(商品名:アバスチン)を追加しても、全生存期間(OS)の延長は得られないことが、米国・テキサス大学MDアンダーソンがんセンターのMark R Gilbert氏らの検討で示された。現在、北米における膠芽腫の新規診断例に対する標準治療は、テモゾロミド(同:テモダール)+放射線療法の同時併用療法後にテモゾロミドによる維持療法を行うアプローチである。ベバシズマブは血管内皮細胞増殖因子A(VEGF-A)に対するヒト化モノクローナル抗体で、再発膠芽腫の治療薬として承認されているが、新規診断例の標準治療への上乗せ効果は明らかにされていなかった。NEJM誌2014年2月20日号掲載の報告。
アブレーションは発作性心房細動の第一選択になりうるか/JAMA
未治療の発作性心房細動(AF)患者に対する高周波アブレーションvs. 抗不整脈薬治療について検討した結果、高周波アブレーションのほうが2年時点の心房性頻脈性不整脈の発生率が低かったことが、カナダ・マックマスター大学のCarlos A. Morillo氏らによる無作為化試験の結果、示された。現行ガイドラインでは、発作性AFの第一選択治療は抗不整脈薬治療が推奨され再発減少に有効である一方で、高周波アブレーションは抗不整脈薬治療に失敗した場合の第二選択治療として推奨されている。しかしながら先行研究では、第一選択治療としての位置づけをさらに検討すべきであることを示唆する報告がなされていた。JAMA誌2014年2月19日号掲載の報告より。
アルツハイマー病の焦燥性興奮にシタロプラムは有効か/JAMA
アルツハイマー病とみられ焦燥性興奮(agitation)を呈し心理社会的介入を受けている患者に対して、SSRI薬のシタロプラムの追加治療は、焦燥性興奮および介護者の負担を有意に減少することが、米国・ロチェスター大学医歯学部のAnton P. Porsteinsson氏らによるプラセボ対照の無作為化試験の結果、示された。ただし、認知機能や心臓への有意な有害作用もみられ、臨床で用いることが可能な用量には限界があることも判明した。先行研究でシタロプラムは、認知症の焦燥性興奮や攻撃性に対する有効性が示唆されていたが、エビデンスは限定的であり、著者らは有効性および安全性、忍容性の検討を行った。JAMA誌2014年2月19日号掲載の報告より。
乳がんの病理学的完全奏効は代替エンドポイントとして不適/Lancet
乳がんの病理学的完全奏効は、無再発生存率(EFS)や全生存率(OS)との関連はほとんどなく、代替エンドポイントとしては不適であることを、米国FDAのPatricia Cortazar氏らが、12試験を対象としたプール解析の結果、報告した。Lancet誌オンライン版2014年2月14日号掲載の報告より。
禁煙によって精神的な健康が得られる/BMJ
禁煙は不安やうつ症状を軽減し、精神的QOLやポジティブ感情を向上する効果があり、その効果量は抗うつ薬療法と同等以上であることが、英国・バーミンガム大学のGemma Taylor氏らが行った、26試験についてのメタ解析の結果、明らかにされた。BMJ誌オンライン版2014年2月13日号掲載の報告より。
生体腎提供によって末期腎不全のリスクは高まるか/JAMA
生体腎移植のドナーが末期腎不全(ESRD)を有するリスクは、適合健常非ドナーと比べ有意に高いが、非スクリーニング一般集団と比べると、絶対リスクの増加はわずかであることが明らかにされた。米国ジョンズ・ホプキンス大学のAbimereki D氏らが、米国の生体腎ドナー9万6,217例を追跡調査して報告した。これまで腎ドナーのESRDリスクについて、一般集団との比較は行われておりリスクが高いことが報告されていた。しかし、非スクリーニング一般集団という高リスク集団との比較は行われておらず、ドネーション後の後遺症をより適切に推定しうるスクリーニング健常非ドナーとの検討も十分ではなかった。著者は、「今回の結果は、生体腎提供を考えている人への検討材料の一助となるだろう」とまとめている。JAMA誌2014年2月12日号掲載の報告より。
BRCA遺伝子変異乳がん、両側乳房切除で死亡リスクが5割低下/BMJ
BRCA遺伝子変異保有者で乳がんステージI・IIの患者について、対側乳房の切除を行ったほうが片側乳房切除よりも、20年死亡リスクが48%低いことが、カナダ・トロント大学のKelly Metcalfe氏らが行った後ろ向き分析の結果、示された。先行研究で、BRCA1もしくはBRCA2遺伝子に変異を有する女性の乳がんリスクは60%であり、片側乳房の診断後15年以内の対側乳房のがんリスクは34%であることが示されている。これまでの検討では、対側乳房の切除は乳がんリスクを低減するが、乳がん死の減少は示されていなかった。著者は、「BRCA遺伝子変異保有者や若年の乳がん発症患者には、両側乳房切除の選択肢が検討されるべきである」とまとめている。BMJ誌オンライン版2014年2月11日号掲載の報告より。
回復期リハ退院後の30日再入院率は11.8%/JAMA
米国でメディケア受給者の急性期後(回復期)リハビリテーション(postacute inpatient rehabilitation)後の30日再入院率を調べた結果、最も低かったのが下肢関節置換術後の患者で5.8%、最も高かったのが患者の衰弱の18.8%であったことなどが、テキサス・メディカル・ブランチ大学のKenneth J. Ottenbacher氏らによる調査の結果、明らかにされた。米国のメディケア・メディケイドサービスセンターでは最近、リハビリテーション施設に対して、医療の質の評価指標として30日再入院率を定義づけた。Ottenbacher氏らは、この動きを受けて同施設の再入院率とその因子を明らかにするため、メディケア受給者73万6,536例を対象とした後ろ向きコホート研究を行った。JAMA誌2014年2月12日号掲載の報告より。
待機手術を受けた患者の3%が90日以上のオピオイド投与が必要だった/BMJ
主要待機的手術を受けたオピオイド未使用患者のうち、約3%が術後90日間オピオイドを継続使用していたことが、カナダ・トロント総合病院のHance Clarke氏らによる住民ベースの後ろ向きコホート研究の結果、報告された。低年齢、低所得、糖尿病などを有するといった患者の特性や術式による長期オピオイド使用の傾向も明らかになり、著者は「今回の所見は、オピオイド治療を長期化させない患者群を特定し介入する根拠となるものだ」とまとめている。BMJ誌オンライン版2014年2月11日号掲載の報告より。
レストレスレッグス症候群におけるプレガバリンの可能性/NEJM
レストレスレッグス症候群(RLS、むずむず脚症候群、Willis–Ekbom病)の治療薬として、プレガバリン(商品名:リリカ)はプラセボよりも有意に治療アウトカムを改善し、プラミペキソール(同:ビ・シフロールほか)に比べ症状の増強(augmentation)が少ないことが、米国・ジョンズ・ホプキンス大学のRichard P Allen氏らの検討で確認された。RLSの症状はプラミペキソールなどの短時間作用型ドパミン作動薬によって軽減するが、長期間投与すると医原性の悪化(症状の増強)の原因となる可能性がある。プレガバリンは、鎮痛作用および抗痙攣作用を有する非ドパミン作動性の薬剤であり、最近、無作為化試験でRLSに対する効果が示されている。NEJM誌2014年2月13日号掲載の報告。