非心房細動での心房高頻度エピソード、抗凝固薬は勧められず/NEJM

植込み型心臓デバイスによって検出された心房高頻度エピソード(atrial high-rate episodes:AHRE)は心房性不整脈を示唆しており、心房細動と類似の病態だが、発現はまれで持続時間が短い。ドイツ・Atrial Fibrillation Network(AFNET)のPaulus Kirchhof氏らは「NOAH-AFNET 6試験」において、心房細動(通常の心電図検査で検出されるもの)のない患者におけるAHREの発現が、抗凝固薬の投与開始を正当化するかを検討した。その結果、直接経口抗凝固薬エドキサバンによる抗凝固療法はプラセボと比較して、心血管死、脳卒中、全身性塞栓症の複合の発生率を減少させず、全死因死亡または大出血の複合の発生率が有意に高いことを明らかにした。研究の詳細は、NEJM誌オンライン版2023年8月25日号に掲載された。