PCI後、CYP2C19 LOFアレルに基づく薬剤選択vs.標準治療/JAMA

急性冠症候群(ACS)または安定冠動脈疾患(CAD)で経皮的冠動脈インターベンション(PCI)を受けたCYP2C19*2/*3機能喪失型(loss-of-function:LOF)アレルの保有者において、遺伝子検査に基づき経口P2Y12阻害薬を選択する治療戦略は、遺伝子検査なしの従来のクロピドグレル療法と比較し、心血管死・心筋梗塞・脳卒中・ステント血栓症・重度虚血再発の複合エンドポイントに関して、統計学的な有意差を示さなかった。米国・メイヨー・クリニックのNaveen L. Pereira氏らが、無作為化非盲検比較試験「TAILOR-PCI試験」の結果を報告した。PCI後にクロピドグレルによる治療を受けたCYP2C19 LOFアレル保有者は、虚血性イベントリスクが高まることが示されている。遺伝子型に基づく経口P2Y12阻害薬の選択によりアウトカムが改善するかどうかは不明であった。JAMA誌2020年8月25日号掲載の報告。