高齢患者におけるレボチロキシン用量と骨折リスクとの関連

甲状腺ホルモン製剤レボチロキシン(商品名:レボチロキシンナトリウム、チラーヂン)で治療中の高齢患者は、以前に使用経験のある患者よりも骨折リスクが高く、高~中用量群の患者は低用量群に比べてリスクが上昇していることが、カナダ・トロント大学のMarci R Turner氏らの調査で示された。甲状腺機能低下症で長期にレボチロキシン投与中の高齢患者の中には、過剰治療の状態にある者がおり、これらの患者は医原性の甲状腺機能亢進症を来す可能性があるという。また、高用量のレボチロキシンや無症候性甲状腺機能亢進症によって骨密度が低下し、転倒や骨折のリスクが上昇することが示唆されている。BMJ誌2011年5月7日号(オンライン版2011年4月28日号)掲載の報告。