収縮期血圧は世界的に微減するも、低~中所得国で高い傾向に
世界全体の平均収縮期血圧(SBP)は1980年以降わずかに低下傾向にあるが、その変動には地域や国によって大きなばらつきがあり、近年は低~中所得国でSBPが高い傾向がみられることが、アメリカ・ハーバード大学公衆衛生大学院疫学科のGoodarz Danaei氏らによる系統的な解析で判明した。血圧が食事やライフスタイル、薬理学的決定因子に及ぼす影響を解明して介入の優先順位を決め、国の健康プログラムを評価するには血圧の変動に関するデータが不可欠だが、世界規模で実施された血圧の変動傾向に関する解析はほとんどないという。Lancet誌2011年2月12日号(オンライン版2011年2月4日号)掲載の報告。