出生児の有害アウトカム、不妊治療が原因か?/Lancet
自然妊娠の子供に比べmedically assisted reproduction(MAR)で妊娠した子供は、有害な出生アウトカムのリスクが高いが、そのほとんどはMAR以外の要因によることが、英国・ロンドン・スクール・オブ・エコノミクス(LSE)のAlice Goisis氏らの検討で示された。すでにMARで出生した子供は500万人以上に上り、これらの子供のウェルビーイング(wellbeing)に及ぼすMARの影響の検討が活発化しているという。MARとは、生殖補助医療(assisted reproductive technology:ART)に加え、排卵誘発、調節卵巣刺激、配偶者/パートナーまたはドナーの精液を用いた子宮内・子宮頸管内・膣内受精などによる生殖を含めた概念である。ARTは、妊娠を促す目的で、卵母細胞と精子の双方あるいは胚を体外で操作する処置または治療であり、体外受精や胚移植のほか、配偶子卵管内移植、接合子卵管内移植、配偶子・胚の凍結保存、卵母細胞・胚の提供、代理母出産などが含まれる。Lancet誌オンライン版2019年1月14日号掲載の報告。