腫瘍科の海外論文・最新ニュースアーカイブ|page:157

非低リスクの非浸潤性乳管がん、ブースト照射が再発抑制/Lancet

 乳房温存手術を受けた非低リスクの非浸潤性乳管がん(DCIS)患者において、全乳房照射(WBI)後の腫瘍床へのブースト照射(追加照射)は、Grade2以上の有害事象が増加したものの局所再発が有意に低下することが示された。オーストラリア・ニューサウスウェールズ大学のBoon H. Chua氏らが、多施設共同無作為化非盲検第III相試験「BIG 3-07/TROG 07.01試験」の結果を報告した。DCISに対する乳房温存手術後のWBIは局所再発を減少させるとの強く一貫したエビデンスが、無作為化試験により示されている。一方で、ブースト照射および分割照射の有効性について前向きに検討する必要性が示唆されていた。Lancet誌2022年8月6日号掲載の報告。

いまだに残る小児がんのドラッグラグ、求められる政策の抜本的な改革

 「開発された薬があるなら、日本にも届けてもらいたい」小児がん患者家族の代表である鈴木 隆行氏は訴える。小児がんは日本の小児の死亡原因トップで、年間500名が亡くなる。それにもかかわらず、日本の小児がんの治療薬開発は諸外国に比べ、きわめて少ない。患者団体や医療者で作る団体「小児がん対策国民会議」は2022年8月、都内でシンポジウムを開き、小児がんの新薬承認の現状を訴えた。

sugemalimabによるStageIII NSCLC化学放射線療法の地固め療法(GEMSTONE-301)/WCLC2022

 PD-L1阻害薬sumagelimabによる、切除不能なStage III非小細胞肺がん(NSCLC)に対する同時化学放射線療法(cCRT)または逐次化学放射線療法(sCRT)後の地固め療法は、有意かつ臨床的に意味のある無増悪生存期間(PFS)の改善を示した。中国・広東省人民病院のYi-Long氏が、世界肺癌学会(WCLC2022)で発表した第III相試験GEMSTONE-301の結果である。

第3世代EGFR-TKI耐性NSCLCに対するHER3標的ADC U3-1402の第III相試験開始/第一三共

 第一三共は2022年8月9日、HER3に対する抗体薬物複合体パトリツマブ デルクステカン(U3-1402/HER3-DXd)について、EGFR遺伝子変異を有する転移のある非小細胞肺がん(NSCLC)患者への2次治療を対象とした第III相臨床試験 (HERTHENA-Lung02)において、最初の患者への投与を開始した。  同試験はEGFR遺伝子変異を有し、第3世代EGFR-TKI治療後に病勢進行した転移のあるNSCLC患者を対象として、U3-1402の有効性および安全性をプラチナ製剤と比較評価する国際第III相臨床試験である。

『がん医療における患者-医療者間のコミュニケーションガイドライン』 、作成の狙いは?

 2022年7月、日本サイコオンコロジー学会 / 日本がんサポーティブケア学会編『がん医療におけるこころのケアガイドラインシリーズ 2 がん医療における患者-医療者間のコミュニケーションガイドライン 2022年版』(金原出版)が出版された。本ガイドラインはこれが初版となる。作成にあたった日本サイコオンコロジー学会・コミュニケーション小委員会委員長の秋月 伸哉氏(都立駒込病院・精神腫瘍科)に、作成の狙いやに苦労した点について聞いた。 --本ガイドラインの作成の狙いと経緯は? がん医療におけるこころのケアガイドラインシリーズは2019年に『せん妄ガイドライン』初版でスタートしました。この作成準備をはじめた2015年時点から、続けて『患者-医療者間のコミュニケーション』をガイドライン化する構想はあったのです。ただ、『せん妄』に比べてガイドライン化のハードルが高く、出版までに時間がかかった、という事情があります。

2cm以下の末梢非小細胞肺がん、肺葉切除 vs.縮小手術(CALGB140503) /WCLC2022

 2cm以下の末梢型非小細胞肺がん(NSCLC)に対して肺葉切除術と縮小手術(区域切除または楔状切除)を比較した米国の第III相試験CALGB140503 (Alliance) の結果、縮小手術は肺葉切除に非劣性を示した。  試験解析の結果は米国・New York Presbyterian病院のAltorki氏によって世界肺癌学会(WCLC2022)で発表された。  1995年の米国Lung Cancer Study Groupによる肺葉切除と縮小手術の無作為化試験以降、cT1N0の小型NSCLCの標準術式は肺葉切除となっている。近年、小型の末梢非小細胞肺がんの検出が増加し、これらの患者集団に対し、呼吸機能維持を鑑みた縮小手術に関心が寄せられている。そのようななか、本年(2022年)日本で行われたJCOG0802試験が、2cm以下のNSCLCに対する区域切除の肺葉切除に対する非劣性を証明した。米国においてもAltorki氏らにより、臨床的 T1aN0(UICC-7) の2 cm以下の NSCLCに対する肺葉切除と縮小手術を比較した無作為化試験CALGB140503 (Alliance) が行われた。

HER2変異非小細胞肺がんへのトラスツズマブ デルクステカン、FDAが迅速承認

 FDA(米国食品医薬品局)は2022年8月11日、転移を有する既治療のHER2変異非小細胞肺がん (NSCLC) の成人患者に対して、トラスツズマブ デルクステカン (製品名:エンハーツ)を迅速承認した。 HER2変異陽性NSCLCへの初の薬剤承認となる  今回の迅速承認は、多施設無作為盲検用量最適化試験であるDESTINY-Lung02に基づいたもの。  FDAはコンパニオン診断としてOncomin Dx Target Test(組織)と Guardant Guardant360 CDx(血漿)を同時に承認している。

乳がんの予後、右側と左側で異なる?

 乳がんの発生率は右側より左側が多いと報告されているが、予後や術前補助化学療法への反応に違いはあるのだろうか。今回、米国・University of North CarolinaのYara Abdou氏らが左側乳がんと右側乳がんの予後や臨床病理学的、遺伝学的特性の違いを調査したところ、左側乳がんは右側乳がんと比べて遺伝子プロファイルが増殖的で、術前補助化学療法への奏効率が低く、予後がやや不良であることが示された。Scientific Reports誌2022年8月4日号に掲載。

TROP2を標的としたADC(DS-1062)の非小細胞肺がんに対する第Ib相試験の結果を世界肺がん学会(WCLC2022)で発表/第一三共

 第一三共とアストラゼネカは、再発・進行非小細胞肺がん患者(NSCLC)を対象とした、TROP2に対する抗体薬物複合体DS-1062(Dato-DXd)とペムブロリズマブの併用の第Ib相臨床試験TROPION-Lung02の中間解析データを世界肺癌学会(WCLC2022)で発表した。  同試験は、actionableな遺伝子変異のない再発・進行NSCLC約120例を対象に、DS-1062とペムブロリズマブの2剤併用療法と、DS-1062、ペムブロリズマブ、プラチナ製剤の3剤併用療法の安全性および有効性を評価するグローバル第Ib相臨床試験である。

術前化学療法におけるHER2低発現乳がんの特徴

 術前化学療法におけるHER2低発現乳がんの臨床像、病理学的完全奏効(pCR)、予後について後ろ向きに評価したところ、ホルモン受容体(HR)の有無により臨床像や治療への奏効が異なることが示された。中国・鄭州大学人民病院のYingbo Shao氏らが、Annals of Surgical Oncology誌オンライン版2022年8月6日号で報告。  本研究では、2017年1月~2019年12月に術前化学療法を受けたHER2陰性乳がん患者314例をHER2低発現患者とHER2ゼロ患者の2群に分け、後ろ向きに評価した。