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2024/07/10
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眼科の海外論文・最新ニュースアーカイブ|page:24

糖尿病網膜症の発症、血清リポ蛋白(a)値と関連

 リポ蛋白(a)(Lp(a))は、主に心血管疾患発症の予測因子と考えられている。先行研究では、Lp(a)と糖尿病性細小血管合併症は関連している可能性が示された。韓国カトリック大学のJae-Seung Yun氏らは、2型糖尿病患者を対象とした前向きコホート研究を行い、糖尿病網膜症は血清Lp(a)値と関連していることを明らかにした。Journal of Clinical Lipidology誌2016年3・4月号(オンライン版2016年1月7日号)の掲載報告。

ビタミンC摂取で白内障が予防できる?

 核白内障は、老人性白内障の最も一般的な病型で、年齢のほかに喫煙、酸化ストレスおよび食物性抗酸化物質の摂取がその形成に関与している。英国のキングス・カレッジ・ロンドンのEkaterina Yonova-Doing氏らは、核白内障の進行における遺伝因子と微量栄養素の影響を調べる前向きコホート研究を行った。結果、10年間での遺伝率(遺伝因子の影響度合いの指標)は35%であり、環境要因の影響のほうが大きいことを明らかにした。とくに、食物中のビタミンCは白内障の進行を抑制するという。Ophthalmology誌オンライン版2016年3月15日号の掲載報告。

白内障手術は加齢黄斑変性と関連しているか

 白内障手術が加齢黄斑変性(AMD)の発症や進行と関連するという懸念が高まっているが、これまでの研究結果は一貫しておらず、臨床医を悩ませている。加えて、アジア人集団を対象として、超音波乳化吸引術時代にこの問題に取り組んでいるデータは十分ではないことから、韓国・ソウル大学盆唐病院のSang Jun Park氏らは、韓国国民栄養調査のデータを解析した。その結果、白内障手術とAMDとの関連は現在のところ明確ではないことを示した。左眼についてのみ後期AMDと関連が認められたが、著者は「偶然かもしれない」と述べている。JAMA Ophthalmology誌オンライン版2016年3月31日号の掲載報告。

日本人の眼圧上昇、メタボ因子との関連は?

 日本人を対象とした眼圧上昇とメタボリックシンドローム因子の変化との関連について、山梨大学大学院 社会医学講座助教の横道洋司氏らが、同県住民の健康診断データを用いて分析を行った。その結果、眼圧上昇は、血清トリグリセライド値・血圧値・空腹時血漿中グルコース値(FPG)の長期的な悪化と関連しており、一方で、血清HDLコレステロール値の改善と関連していたと発表した。著者は、「結果については慎重な解釈が必要である」と述べ、「血清脂質と眼圧との関連についてはさらなる生理学的な検討が必要である」とまとめている。BMJ Open誌2016年3月24日号掲載の報告。

糖尿病網膜症と夜間頻尿が相関

 日本人の2型糖尿病患者を対象とした研究で、細小血管合併症のうち糖尿病網膜症が、夜間頻尿と独立して関連していたことを、愛媛大学の古川 慎哉氏らが報告した。愛媛県内の関連病院による多施設共同研究(DOGO study)において、2型糖尿病患者の細小血管合併症と夜間頻尿の関連を検討した結果、明らかになった。Urology誌オンライン版2016年3月16日号に掲載。

経口フルオロキノロン処方後10日間、網膜剥離リスク増大

 経口フルオロキノロン系抗菌薬の服用と網膜剥離のリスクが注目され、その関連が議論されている。フランスNational Agency for Medicines and Health Products Safety(ANSM)のFanny Raguideau氏らは、医療データベースを用いた疫学研究により、経口フルオロキノロン服用開始後10日以内に網膜剥離を発症するリスクが有意に高いことを明らかにした。著者は、「経口フルオロキノロンの服用と網膜剥離発症リスクとの関連について、さらに検討しなければならない」とまとめている。JAMA Ophthalmology誌オンライン版2016年3月10日号の掲載報告。

ICL視力矯正手術による白内障リスク、長期予後は

 Implantable Collamer Lens(ICL:後房型有水晶体眼内レンズ、後房型フェイキックIOL)は、強度近視または乱視に対する屈折矯正法の1つである。短期および中期的な矯正効果と安全性は良好であるが、重大な合併症として白内障が知られていることから、スイス・ローザンヌ大学のIvo Guber氏らは、ICL挿入10年後の予後を後ろ向きに検討した。

ラタノプロスト、先発品 vs.後発品の比較経済分析

 米国・テキサス大学健康科学センターのJoanna H. Queen氏らは、ラタノプロストのブランド製剤とジェネリック製剤について比較経済分析を行った。その結果、患者にとって重要な要素である年間費用とボトル当たりの滴数は、製造業者によって有意に異なることを明らかにした。著者は、「医師はこれらの差を認識することで、患者によりよい助言ができるだろう」とまとめている。American Journal of Ophthalmology誌2016年3月号(オンライン版2015年11月18日号)の掲載報告。

0.01%アトロピンによる近視治療、白人でも忍容性と有効性を確認

 近視の進行を予防する最も有効な治療はアトロピンとされているが、調節麻痺作用と散瞳作用のため二重焦点眼鏡の使用が必要となり、現実的な選択肢とはなっていない。また、アトロピンの効果には、色素が濃いアジア人種の眼と白色人種の眼とで違いがあることがよく知られている。アイルランド・Dublin Institute of TechnologyのJames Loughman氏らは、白色人種における低用量アトロピンの安全性について評価した。

近視の有病率、2050年には全世界で約50%に

 地域あるいは人種における近視ならびに強度近視の有病率は、個々の研究で異なっており、近視の増加についてはわからないままである。オーストラリア・Brien Holden Vision InstituteのBrien A. Holden氏らは、近視および強度近視の有病率についてシステマティックレビューとメタ解析を行い、いずれも2000年に比べ2050年には世界的に顕著な増大が予測され、近視は約50億人、強度近視は約10億人に上ることを示した。