整形外科の海外論文・最新ニュースアーカイブ|page:48

待機的THRより股関節骨折手術は死亡リスクが高い/JAMA

 待機的人工股関節全置換術(THR)患者と比べて股関節骨折手術患者は、年齢、性別および術前併存疾患を補正後の術後院内死亡リスクが有意に高いことが明らかにされた。カナダ・マックマスター大学のYannick Le Manach氏らによる、フランスの大規模コホートを対象とした検討の結果、明らかにされた。股関節骨折手術後患者は、待機的THR患者と比べて死亡や重大合併症のリスクが高いことは知られていたが、この術後リスクの増大が、高年齢や併存疾患の影響を受けているかは不明であった。今回の検討で、死亡の相対リスクは5.88倍であったという。著者は、「さらなる検討により、この差の原因を明らかにする必要がある」と述べている。JAMA誌2015年9月15日号掲載の報告。

神経障害性疼痛、ノルトリプチリンとモルヒネは単剤より併用が有効

 神経障害性疼痛に対し、三環系抗うつ薬を含む1次治療は必ずしも有効ではないため、2次治療としてオピオイドが推奨されている。カナダ・クイーンズ大学のIan Gilron氏らは、三環系抗うつ薬であるノルトリプチリンとモルヒネの併用療法ついて有効性および安全性を評価する目的で、各単独療法と比較する無作為化二重盲検クロスオーバー試験を行った。その結果、併用療法において便秘、口乾および傾眠の副作用発現頻度が高かったものの、有効性は各単独療法と比較して優れていることが明らかとなった。Pain誌2015年8月号の掲載報告。

オキシコドン徐放性製剤Xtampza ER、中~重度の慢性腰痛を改善

 オピオイド鎮痛薬は慢性腰痛の治療に用いられるが、一方では乱用が大きな懸念となっている。米国・Analgesic Solutions社のNathaniel Katz氏らは、オキシコドンの乱用防止製剤であるXtampza ER(オキシコドン徐放性製剤)の安全性および有効性を評価する第III 相臨床試験を行い、Xtampza ERは中等度~重度慢性腰痛患者において臨床的に有意な鎮痛効果を発揮することを示した。Pain誌オンライン版2015年8月6日号の掲載報告。

テリパラチド連日投与の市販後調査中間解析結果

 近畿大学医学部 奈良病院 整形外科・リウマチ科の宗圓 聰氏らは、骨折リスクが高い日本人骨粗鬆症患者における、テリパラチド連日投与の有効性および安全性を検討する観察研究Japan fracture observational study(JFOS)について、試験デザイン、患者背景および中間解析結果を報告した。その中で、日常診察下におけるテリパラチドの有効性プロファイルは臨床試験ならびに欧州・米国で行われた観察研究の結果と類似していることを提示した。Current Medical Research & Opinion誌オンライン版2015年7月20日号の掲載報告。

神経障害性疼痛に対するミルナシプランのエビデンスは?

 ミルナシプランはセロトニン・ノルエピネフリン再取り込み阻害薬(SNRI)であるが、慢性神経障害性疼痛や線維筋痛症の治療に用いられることがある。英国・オックスフォード大学のSheena Derry氏らは、慢性神経障害性疼痛に対するミルナシプランの鎮痛効果および安全性についてシステマティックレビューを行った。その結果、ミルナシプランの使用を支持するエビデンスはないことを報告した。本報告は、慢性神経障害性疼痛および線維筋痛症を対象とした以前のシステマティックレビュー(Cochrane Library Issue 3、2012)のアップデートで、今回は神経障害性疼痛と線維筋痛症に分けてシステマティックレビューを行った。Cochrane Database of Systematic Reviews誌オンライン版2015年7月6日号の掲載報告。

骨粗鬆症薬2剤、投与順序で効果に差/Lancet

 閉経後骨粗鬆症の女性に対し、骨粗鬆症治療薬テリパラチド(商品名:フォルテオ)2年投与後にデノスマブ(同:プラリア)を2年投与した場合は、股関節部や大腿骨頚部の骨密度は継続的に増加するのに対し、デノスマブ2年投与後にテリパラチドを2年投与した場合の増加率は低下することが報告された。米国・マサチューセッツ総合病院のBenjamin Z. Leder氏らが、すでに実施したデノスマブとテリパラチドに関する無作為化試験「DATA」試験の、予定されていた延長試験として行った「DATA-Switch」の結果、明らかにした。Lancet誌オンライン版2015年7月2日号掲載の報告。