呼吸器科の海外論文・最新ニュースアーカイブ|page:243

転移性脊髄圧迫への放射線療法、単回照射vs.分割照射/JAMA

 固形がん患者のがん転移に伴う脊柱管圧迫に対する放射線療法において、単回照射は5日間分割照射と比較し、主要評価項目である8週時の歩行に関して非劣性基準を満たさなかった。ただし、信頼区間の下限が非劣性マージンと重なっており、単回照射の臨床的重要性の解釈には留意すべき点もあることが示された。英国・Mount Vernon Cancer CentreのPeter J. Hoskin氏らが、多施設共同非劣性無作為化臨床試験「The single-fraction radiotherapy compared to multifraction radiotherapy trial:SCORAD試験」の結果を報告した。がんの骨転移等による脊髄圧迫は、可動性の維持や痛みの軽減のため放射線療法で管理されるが、これまで標準照射レジメンはなかった。JAMA誌2019年12月3日号掲載の報告。

ラムシルマブ+エルロチニブのEGFR陽性肺がん1次治療RELAY試験~日本人サブセット/日本肺癌学会

 EGFR変異陽性非小細胞肺がん(NSCLC)におけるVEGFとEGFRの両シグナルの阻害は、前臨床および臨床試験で抗腫瘍活性が報告されている。EGFR変異陽性NSCLCの1次治療におけるVEGF受容体2阻害薬ラムシルマブとEGFR-TKIエルロチニブ併用の有効性を検証する国際第III相試験RELAYでは、対照群であるエルロチニブ単剤治療に比べ、有意に無増悪生存期間(PFS)を延長した(19.4ヵ月対12.4ヵ月、HR:0.59、p=0.0001)。第60回日本肺癌学会学術集会では、RELAY試験の日本人サブセットの結果が九州がんセンターの瀬戸 貴司氏により報告された。

問診表に追加し看護師が活用『irAE逆引きマニュアル』/日本肺癌学会

 免疫チェックポイント阻害薬(ICI)の使用機会は増加し、今後がん治療の中心になっていくと思われる。それに伴い、ICIによる有害事象(irAE)の発現機会も増える。患者は症状を訴え受診するが、irAEの症状は多彩であり、正確な診断にたどり着きにくい。市立長浜病院 呼吸器内科 野口 哲男氏は、昨年の夜間時間外での活用に続き、今年は『irAE逆引きマニュアル』の外来化学療法室看護師での活用について紹介した。

FLAURA試験における日本人肺がん患者のOS事後解析/日本肺癌学会

オシメルチニブによるEGFR変異陽性非小細胞肺がん(NSCLC)の1次治療を評価するFLAURA試験では、全集団における、無増悪生存期間(PFS)および全生存(OS)の有意な改善(それぞれHR:0.46、p<0.001、HR:0.80、p=0.046)が報告されている。日本人患者においても主要評価項目であるPFSでオシメルチニブに良好な結果が報告されている(HR:0.61、p=0.0456)。2019年12月に開催された、第60回日本肺癌学会学術大会では、副次評価項目であるOSの探索的事後解析の結果が、四国がんセンター野上 尚之氏により報告された。

FDA、非扁平上皮NSCLCの初期治療にアテゾリズマブ+化学療法を承認/Roche

 Roche社は、2019年12月4日、米国食品医薬品局(FDA)が、EGFRまたはALK遺伝子異常を伴わない非扁平上皮非小細胞肺がん(NSCLC)の初期治療に対して、アテゾリズマブ(商品名:テセントリク)と化学療法(カルボプラチン+nab-パクリタキセル)の併用を承認したことを発表した。  今回の承認は、化学療法未治療のIV期非扁平上皮NSCLC患者を対象に、アテゾリズマブと化学療法(カルボプラチン+nab-パクリタキセル)の併用と化学療法(カルボプラチン+nab-パクリタキセル)単独を比較した第III相IMpower130試験の結果に基づいている。

EGFR変異陽性NSCLCの1次治療、オシメルチニブがOS延長/NEJM

 上皮成長因子受容体(EGFR)遺伝子変異を有する未治療の進行非小細胞肺がん(NSCLC)患者の治療において、オシメルチニブは他のEGFRチロシンキナーゼ阻害薬(TKI)に比べ、全生存(OS)期間を有意に延長することが、米国・エモリー大学のSuresh S. Ramalingam氏らが行った「FLAURA試験」で示された。研究の成果は、NEJM誌オンライン版2019年11月21日号に掲載された。第3世代の不可逆的EGFR-TKIであるオシメルチニブは、EGFR活性型変異およびEGFR T790M抵抗性変異の双方を選択的に阻害する。本試験の主要エンドポイントである無増悪生存(PFS)期間はすでに報告されており、オシメルチニブ群で有意に延長した(18.9ヵ月vs.10.2ヵ月、ハザード比[HR]:0.46、p<0.001)。

吸入ステロイド使用者、認知症リスクが35%低い

 アルツハイマー病の病理学的カスケードにおいて神経炎症が重要な役割を示すことが報告され、神経炎症が治療標的として認識されてきている。今回、ドイツ・ロストック大学のMichael Nerius氏らが、ドイツにおける縦断的健康保険データを用いて認知症リスクに対するグルココルチコイドの影響を検討したところ、グルココルチコイドの使用が認知症リスクの低下に関連していることが示唆された。Journal of Alzheimer's disease誌オンライン版2019年11月18日号に掲載

食物繊維とヨーグルト、肺がんの発症リスクを低下?/JAMA Oncol

 いわゆる善玉菌の栄養源である「プレバイオティクス」と、善玉菌を含む食品である「プロバイオティクス」の摂取は、いずれも有益なのか。米国・ヴァンダービルト大学医療センターのJae Jeong Yang氏らは、代表的な食品成分として、プレバイオティクスの「食物繊維」と、プロバイオティクスの「ヨーグルト」の摂取と肺がんリスクとの関連を調べた。欧米およびアジアで実施された前向きコホート研究10件のプール解析の結果、食物繊維とヨーグルトの摂取は、既知のリスク因子調整後および非喫煙者において、肺がんリスクの低下と関連することが示されたという。

薬剤耐性菌の菌血症による死亡、国内で年8千例超

 これまで、わが国における薬剤耐性による死亡者数は明らかになっていなかった。今回、国立国際医療研究センター病院の都築 慎也氏らは、薬剤耐性菌の中でも頻度が高いメチシリン耐性黄色ブドウ球菌(MRSA)とフルオロキノロン耐性大腸菌(FQREC)について、日本におけるそれらの菌血症による死亡数を検討した。その結果、MRSA菌血症の死亡は減少している一方で、FQREC菌血症による死亡が増加していること、2017年には合わせて8,000例以上が死亡していたことがわかった。Journal of Infection and Chemotherapy誌オンライン版2019年12月1日号に掲載。

PM2.5短期曝露の入院リスク・コスト増、敗血症や腎不全でも/BMJ

 微小粒子状物質(PM2.5)への短期曝露は、これまでほとんど知られていなかった敗血症、体液・電解質異常、急性・非特定腎不全による入院リスクや入院日数、入院・急性期後治療費の大幅な増加と関連していることが判明した。すでに知られている、同曝露と心血管・呼吸器疾患、糖尿病、パーキンソン病などとの関連もあらためて確認され、それらの関連はPM2.5濃度が、世界保健機関(WHO)がガイドラインで規定する24時間平均曝露濃度未満の場合であっても一貫して認められたという。米国・ハーバード大学医学大学院のYaguang Wei氏らが、米国のメディケアに加入する高齢者約9,500万例のデータを解析した結果で、著者は「PM2.5への短期曝露が、経済的負担を少なからず増加していた」と述べ、WHOのガイドライン更新について言及した。BMJ誌2019年11月27日号掲載の報告。