チオトロピウム、日本における喘息への適応拡大を申請

※チオトロピウム レスピマット(製品名:スピリーバ R2.5μgレスピマット60吸入)は、現在喘息の治療薬として承認されていません。
日本ベーリンガーインゲルハイム株式会社(本社:東京都品川区、代表取締役社長:青野吉晃)は1月6日、長時間作用性抗コリン薬チオトロピウム(製品名: スピリーバ2.5μgレスピマット60吸入)の適応を喘息患者の治療に拡大する申請を提出したと発表した。
スピリーバはCOPDの治療薬として承認され、ハンディヘラー吸入器をする製剤として10年前から販売されているが、今回の喘息適応申請はレスピマット吸入器製剤。
現在の治療をもってしても、喘息患者の少なくとも40%がコントロール不十分で、時に致死的な喘息増悪を引き起こす例もある。治療対象を拡大して実施した臨床試験によって、チオトロピウム レスピマットが、成人喘息患者の新たな治療選択肢になる可能性が示されたという。
チオトロピウム レスピマットの日本における喘息適応の承認申請は、世界4,000人以上の患者が登録しているUniTinA-asthma臨床試験プログラムの結果に基づいている。UniTinA-asthma臨床試験プログラムは、計11の第3相試験が含まれ、成人・青少年・児童の各世代で重症度の異なる持続性喘息患者を対象に、通常治療へのチオトロピウム レスピマットのアドオン効果について検討されている。
UniTinA-asthmaプログラム最初の試験PrimoTinA-asthmでは、高用量ICSとLABAの併用治療を受けてもコントロール不十分な喘息患者におけるチオトロピウムの安全性および有効性が示された。また、2つの試験からなるMezzoTinA-asthma試験では、チオトロピウム レスピマットの追加投与により、中用量のICSを用いてもコントロール不十分な患者の肺機能改善、喘息コントロールに有意な改善がみられている。
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(ケアネット 細田 雅之)
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