未治療の緑内障への眼圧降下治療は視野を改善するか 未治療の緑内障患者において、眼圧降下治療の開始によって視野はどのような影響を受けるのだろうか。スウェーデン・ルンド大学のBoel Bengtsson氏らは、前向き無作為化研究を行い、眼圧降下治療を開始した緑内障患者における視野の変化に、無治療の患者との間で有意な差は観察されなかったことを報告した。
一般開業医でも不眠症治療を効果的に行うためには 睡眠障害は、一般的な問題であるが、一般開業医(GP)を受診した患者における睡眠障害の有病率に関する研究は限られている。既存の心理的、身体的疾患に併発する睡眠障害の有病率は、一般集団と比較し、高い可能性がある。ノルウェー・Haukeland University HospitalのBjorn Bjorvatn氏らは、GP患者における不眠症(DSM-IV基準)の有病率、睡眠薬の使用を推定し、有病率が性別や年齢に依存するかどうかを評価した。Family practice誌オンライン版2016年10月27日号の報告。
日本糖尿病学会 中国四国地方会:ワークショップ 「輝け!女性糖尿病医」を開催[11月11日(金)] 日本糖尿病学会「女性糖尿病医をpromoteする委員会」は、第54回中国四国地方会[2016年11月11日(金)~12日(土)]内でワークショップ 「輝け!女性糖尿病医」 を開催する。
T790M変異陽性NSCLCに対するオシメルチニブの有効性:AURA2試験 オシメルチニブ(商品名:タグリッソ)は、EGFR-TKI耐性およびT790M変異に対する強力かつ不可逆的なEGFR–TKIである。この研究は、既存のEGFR-TKIによる前治療後に増悪したT790M変異陽性非小細胞肺がん(NSCLC)患者におけるオシメルチニブの有効性および安全性を評価した第II相試験AURA2の中間解析。Lancet Oncology誌オンライン版2016年10月14日号の掲載の報告。
統合失調症患者の性格で予後を予測 臨床症状や患者背景は、統合失調症における機能レベルやQOLを予測する。しかし、統合失調症のQOLや全体的な機能に対する性格特性の影響を検討した研究は少ない。性格特性は発症以前の特性であり、統合失調症発症を予測可能である。米国・ヴァンダービルト大学のCaitlin Ridgewell氏らは、性格特性と神経症および外向性とQOL、機能性における、個別的で付加的な影響を検討した。Schizophrenia research誌オンライン版2016年10月13日号の報告。
生体吸収性冠動脈ステント「Absorb GT1」本邦でも承認 アボット ジャパン株式会社は2016年11月7日、Absorb生体吸収性冠動脈ステント(薬剤溶出型)(販売名:Absorb GT1 生体吸収性スキャフォールドシステム、医療機器承認番号:22800BZX00406000)が、厚生労働省より製造販売承認されたことを発表した。
高齢者への抗精神病薬投与、中止までの期間を解析 ニュージーランドや全世界で適応可能なコンセンサスガイドラインでは、統合失調症や長期間の治療が必要とされる重度の精神症状を有する精神疾患でない限り、抗精神病薬の曝露期間は12週間を超えないことが推奨されている。しかし、第2世代抗精神病薬(SGA)の初回中止までの期間(time-to-first discontinuation:TTFD)について、高齢者における実臨床の情報は限られている。ニュージーランド・オタゴ大学のHenry C Ndukwe氏らは、65歳以上のSGA新規処方患者におけるTTFD、アドヒアランス、持続性を比較した。Journal of clinical psychopharmacology誌2016年12月号の報告。
高血圧に関する川柳・標語 2017年版を募集 【日本高血圧学会/日本高血圧協会からのご案内】 日本高血圧学会と日本高血圧協会は2016年12月1日から、2017年版の「高血圧」に関する川柳と標語の募集を開始する。同企画は、日本高血圧学会と日本高血圧協会の共同企画で、一般市民の血圧と健康に関する意識を高める目的で、昨年度より毎年の恒例企画として展開されている。川柳・標語のお題はともに「高血圧」で、減塩・減量・運動などの生活習慣、医師・患者関係、家族関係、社会風刺などユーモアやウイットに富んでインパクトのある、多くの人に親しまれる作品が集まることが期待される。
難治性てんかんに対するレベチラセタムの評価:群馬大 レベチラセタムは、良好な忍容性を有しており、さまざまな発作型やてんかん症候群に対し有効な薬剤である。しかし、MRI所見や知的障害の有無に基づいた、子供の難治性てんかんに対するレベチラセタムの有効性を評価した研究はなかった。群馬大学の村松 一洋氏らは、子供の難治性てんかん患者に対するレベチラセタムの有効性、安全性を評価した。Brain & development誌オンライン版2016年10月13日号の報告。
進行期パーキンソン病への期待の一手 10月27日、アッヴィ合同会社は、進行期パーキンソン病治療薬レポドパ、カルビドパ水和物(商品名:デュオドーパ配合経腸用液)の発売を受け、都内でプレスセミナーを開催した。セミナーでは、パーキンソン病診療の現状のほか、患者さんが疾患による日常生活の不便さや将来への不安などを語った。
網膜中心動脈閉塞の発症に大気汚染が関連 網膜中心動脈閉塞(CRAO)の発症に、環境大気汚染が関連していることが示唆された。台湾・国立陽明大学のHui-Chen Cheng氏らが行った地域住民ベースの後ろ向きコホート研究の結果、とくに糖尿病、高血圧患者および65歳以上の高齢者では、大気汚染とCRAO発症リスク増加との間に有意な関連が認められたという。Ophthalmology誌オンライン版2016年10月13日号掲載の報告。
認知症のための学部医療教育強化 伝統的な医療教育である期間限定の臨床ローテーションで得られた経験は、長期的条件、医療システムの発展により、多くの場合うまくいかない。学生の長期間配置、接触の継続性、慢性疾患について学ぶ機会、患者の経験を可能とするlongitudinal integrated clerkshipsやsenior mentor programmesが求められる。英国・Brighton and Sussex Medical SchoolのSube Banerjee氏らは、認知症に対する2年間の学際的教育プログラムの開発、提供についてレビューした。International journal of geriatric psychiatry誌オンライン版2016年10月10日号の報告。
前向きになるインスリン導入への対話術 10月19日、日本イーライリリー株式会社と日本ベーリンガーインゲルハイム株式会社は、都内においてインスリン治療に関するプレスセミナーを開催した。セミナーでは、2型糖尿病のインスリン治療に対する医師と患者の意識調査報告や、インスリン導入に向けた患者との対話術などが講演された。
第7回 医療法学シンポジウム開催のお知らせ 医療と司法の相互理解を目指す、第7回医療法学シンポジウムが11月27日に開催される。今回のテーマは「柳原病院事件」を取り上げ、医療と司法両方のプロフェッションが参加し、医療現場の日常を刑事司法でどのように取り扱うべきか議論を行う予定である。
第2世代抗精神病薬、認知機能に対する影響を検証 抗精神病薬は、精神疾患や気分エピソードに有効であるが、認知機能への影響はよく知られていない。ノルウェー・オスロ大学のNils Eiel Steen氏らは、統合失調症スペクトラム障害患者における第2世代抗精神病薬の血清レベルと認知機能との関連を検討した。The world journal of biological psychiatry誌オンライン版2016年10月7日号の報告。
ペムブロリズマブ、非小細胞肺がん(PD-L1高発現)1次治療に承認:FDA Merck & Co., Inc.は2016年10月24日、抗PD-1抗体ペムブロリズマブ(商品名:キイトルーダ)が、PD-L1高発現(50%以上)と判定され、EGFRまたはALK遺伝子変異のない転移性非小細胞肺がん患者(非小細胞肺がん 以下、NSCLC)の1次治療薬として、米国食品医薬品局(FDA)の承認を取得したことを発表した。
患者さん負担を軽減するインスリン ノボ ノルディスク ファーマ株式会社は、10月13日都内において、同社の持効型インスリンアナログ インスリン デグルデク(商品名: トレシーバ注〔以下「本剤」という〕)の「用法・用量」の改訂に伴い、基礎インスリンの臨床知見に関するプレスセミナーを開催した。セミナーでは、インスリン治療の実際とともに、患者のインスリン治療への意識などのアンケート結果も発表された。
うつ病エピソードと緯度との関連とは カナダにおける緯度と年間のうつ病エピソードの有病率との関連について、カナダ・カルガリー大学のScott B Patten氏らが検討を行った。Canadian journal of psychiatry誌オンライン版2016年10月11日号の報告。
理想の年収額は2,000万円以上―医師1,000人へのアンケート ケアネットでは、9月9日(金)~12日(月)に会員医師1,000人(各年代200人ずつ)を対象に「医師の年収に関するアンケート」を行った。その中で、ご自身の業務内容・仕事量に見合うと思う年収額について尋ねたところ、現在の年収帯と同じ年収帯を回答する医師が多かった。なお、全体で最も回答数が多かった年収帯は2,000~2,500万円(17%)であった。
統合失調症や双極性障害、ビタミンD欠乏の有病率は いくつかの研究において、ビタミンD低レベルと統合失調症との関連が示唆されている。現時点で、双極性障害患者におけるビタミンD欠乏症の有病率に関する研究のみが存在する。オランダ・Mental Health Care Organisation Noord-Holland-NoordのRemco Boerman氏らは、ビタミンD欠乏症は、統合失調症や統合失調感情障害患者より、双極性障害患者で一般的であるとの仮説と一般オランダ人よりも、統合失調症、統合失調感情障害、双極性障害患者で一般的であるとの仮説について検証を行った。なお、これまでの研究では入院患者を対象としていたが、本研究では唯一、外来患者を含み検討を行った。Journal of clinical psychopharmacology誌オンライン版2016年9月21日号の報告。