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うつ病治療、行動療法の意義はどの程度か:京都大学

 うつ病に対する行動療法とその他の心理療法の有効性は同程度(低~中の質のエビデンス)であることが明らかにされた。京都大学大学院医学研究科社会医学系専攻健康増進・行動学分野の篠原 清美氏らが25件の試験をレビューし報告した。行動療法は現在うつ病治療に臨床活用されている心理療法の1カテゴリーである。しかし、他の心理療法と比較した行動療法の有効性および受容性は不明なままであった。Cochrane Database Systematic Reviewsオンライン版2013年10月号の掲載報告。

第1回国際ミトコンドリア学術集会開催のお知らせ(11月6~7日、東京)

 第1 回国際ミトコンドリア学術集会が、2013年11月6日(水)~7 日(木)、東京にて開催される(学術集会ホームページ)。世界のミトコンドリア研究における人と知識の融合を推進し、ミトコンドリア探索治療の発展に貢献することが期待されている。今回は、順天堂大学脳神経内科(大会長:服部信孝氏)が主催であるため、パーキンソン病などの難治性神経変性疾患についても中心的な演題として取り上げられる予定である。

今シーズンのタミフル供給計画が発表される

 中外製薬は24日、スイスのF. ホフマン・ラ・ロシュ社から輸入し、製造・販売している抗インフルエンザウイルス剤「タミフルカプセル75」「タミフルドライシロップ3%」(一般名:オセルタミビルリン酸塩/以下、タミフル)について、2013-2014年シーズン(以下、今シーズン)に向けての供給計画がまとまったと発表した。

痛みの訴え、言葉と態度ではどちらが配偶者の優しい反応を誘う?

 患者が痛みを訴えたとき、患者の配偶者はどのように反応するだろうか。米国・ペンシルベニア州立大学のStephanie J. Wilson氏らは、変形性膝関節症患者とその配偶者を対象に研究を行い、言語的および非言語的コミュニケーションいずれもが、疼痛表出に対する配偶者の肯定的および否定的反応に重要であることを示した。Pain誌2013年10月号(オンライン版2013年6月19日号)の掲載報告。

統合失調症治療に抗炎症薬は有用か

 統合失調症の病態に脳の炎症は関連しているのか。オランダ・ユトレヒト大学のIris E. Sommer氏らは、抗炎症薬による統合失調症の症状軽減効果を評価するため、臨床試験26件について解析を行った。その結果、アスピリン、N-アセチルシステイン、エストロゲン製剤において、症状の重症度に対し有意な改善効果が認められることを報告した。Schizophrenia Bulletin誌オンライン版2013年10月8日号の掲載報告。

高齢女性では脊椎骨折歴が腰痛と関連

 高齢者の健康関連QOL(Health-related quality of life:HRQL)に対する、脊椎骨折既往歴の影響はほとんど知られていない。ノルウェー・トロムソ大学のSvanhild Waterloo氏らは、地域住民ベースの「トロムソ研究」に参加した50歳以上の男女について解析し、女性においては脊椎骨折既往歴が腰痛リスクの増加およびHRQL低下に関連することを明らかにした。BMC Geriatrics誌オンライン版2013年9月30日号の掲載報告。

乾癬、にきびへのパルスダイレーザー治療はどこまで有効か

 オランダ・Amphia Hospital BredaのAngelina Erceg氏らは、炎症性皮膚疾患に対するパルスダイレーザー(PDL)治療の有効性について、系統的レビューを行った。その結果、PDL治療は、限局性慢性尋常性乾癬とざ瘡について有効かつ安全な治療であると推奨できること(推奨グレードB)、その他の炎症性皮膚疾患については、勧告レベルがレベルCを上回らなかったが、治療は有望と思われることを報告した。

初回エピソード統合失調症患者はプロラクチン値が高い

 プロラクチンは精神医学分野において大きな注目を集めているホルモンである。ドパミン阻害の抗精神病薬に対して血清プロラクチン値上昇がしばしばみられる一方で、血清プロラクチン値の減少は抗精神病薬の効果を反映するとみなされている。しかし、未治療の初回エピソード統合失調症(FES)患者のベースライン時のプロラクチン値を調べた調査は、これまで限られていた。トルコ・Namik Kemal大学のYakup Albayrak氏らは、初の実証研究として検討を行った。Nordic Journal of Psychiatry誌オンライン版2013年10月7日号の掲載報告。

小児のアトピー性皮膚炎とイボは、感染症の増加に影響するか

 先行研究において、アトピー性皮膚炎は、皮膚および皮膚以外の感染症の素因となる異常な免疫反応との関連が示唆されている。米国セント・ルークス・ルーズベルトホスピタルセンターのJonathan I .Silverberg氏らにより、小児のアトピー性皮膚炎がイボ、皮膚以外の感染症、その他のアトピー性疾患のリスク増加に影響するかどうか調査、報告された。

ゲル充填人工乳房「ナトレル 410 ブレスト・インプラント」日本での製造販売承認を取得

 アラガン・ジャパン株式会社(本社:東京都、代表取締役社長 レオ・ワイ・リー)は2013年10月11日、ゲル充填人工乳房「ナトレル410ブレスト・インプラント」について、乳房再建術又は成人女性の乳房増大術に対する製造販売承認を厚生労働省よりに取得したと発表。(医療機器承認番号:22500BZX00460000)

わが国の高齢胃がん患者に対する内視鏡的粘膜下層剥離術、医療経済的な効果は?

 高齢の胃がん患者に対する内視鏡的粘膜下層剥離術(ESD)の医療経済的な効果についての情報は、現在ほとんどない。産業医科大学の村田 篤彦氏らは、全国の管理データベースを用いて、高齢患者におけるESDの医療経済的な効果を調査した。その結果、胃がんでESDを受けた高齢患者では、非高齢患者と比べて、ESD関連合併症の発症率に差は認められなかったが、在院日数と入院中の医療費の有意な増加が示された。Journal of Digestive Diseases誌オンライン版2013年10月16日版に掲載。

青年期の外傷性脳損傷後3年時点で24.3%が持続痛

 青年期における外傷性脳損傷(TBI)後の持続痛の実態について調べた結果、受傷後3年の時点で24.3%が持続痛を有しており、長期の健康関連のQOL低下と関連していることなどが明らかにされた。米国・ワシントン大学のSee Wan Tham氏らによる報告で、同様の検討はこれまで行われていなかったという。Journal of Pain誌2013年10月号(オンライン版2013年8月2日号)の掲載報告。

自殺リスクが低い食事パターン~日本人での研究

 食事パターンはうつ病と関連するが、自殺リスクとの関連を調べた研究はまだない。JPHC研究(Japan Public Health Center-based Prospective Study)グループの南里 明子氏らは、食事パターンと自殺による死亡との関連を前向きに調査し、British Journal of Psychiatry誌オンライン版2013年10月10日号に報告した。本研究では、野菜、果物、いも類、大豆製品、キノコ類、海藻、魚介類の摂取量が多い食事が、自殺による死亡リスクの低下と関連している可能性が示唆された。