ICU重症例への心理学的介入、PTSD症状を改善するか/JAMA
集中治療室(ICU)に入室した重症患者では、看護師主導による予防的な心理学的介入を行っても、心的外傷後ストレス障害(PTSD)の症状は軽減しないとの研究結果が、英国・University College London Hospitals NHS Foundation TrustのDorothy M. Wade氏らが行ったPOPPI試験で示された。研究の詳細は、JAMA誌2019年2月19日号に掲載された。ICU退室後6ヵ月のアウトカムに関するメタ解析では、臨床的に重要なPTSD症状の有病率は25%とされる。ICU入室中の急性ストレスや恐怖体験(幻覚、偏執性妄想、悪夢)の記憶は、PTSD症状などの長期的な心理学的合併症の独立のリスク因子であり、その予防への取り組みは退室後では遅すぎ、ICUで行う必要があるという。外傷でICUに入室した患者では、ICUでの臨床心理士との面談で、PTSD症状の経験が減少するとの報告がある。