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- 2024/12/20
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人工股関節全置換、長期耐久性はセメント固定が一番/BMJ
65歳以上高齢者に対する人工股関節全置換術の実施においては、セメント固定のほうが、非セメント固定やハイブリッド固定、逆ハイブリッド固定に比べ、10年インプラント生存率は高いことが明らかにされた。フィンランド・トゥルク大学病院のKeijo T Makela氏らが、北欧4ヵ国のレジストリ「Nordic Arthroplasty Register Association database」を基に分析し報告した。BMJ誌オンライン版2014年1月13日号掲載の報告より。
サッカーファンの肥満男性のために英プレミアリーグが動く/Lancet
肥満男性は年々増加しているが、多くの男性が減量プログラムに消極的である。そこで英国・グラスゴー大学のKate Hunt氏らは、スコットランド・プレミアリーグ傘下のサッカークラブに依頼をして、各地域でクラブのコーチが指導を行う減量プログラムを開発し、“サッカーファンの肥満男性”に参加してもらい効果を検証した。実践的無作為化比較試験にて行われた本検討の結果、参加被験者の体重が減少し臨床的効果が認められたという。Lancet誌オンライン版2014年1月20日号掲載の報告より。
良質な有害事象報告は、システマティックレビューといえども半分程度/BMJ
システマティックレビューの有害事象報告の質は不十分であると、カナダ・アルバータ大学のLiliane Zorzela氏らが報告した。309本の有害事象を評価していたシステマティックレビューまたはメタ解析論文をシステマティックレビューした結果、その多くで有害事象の定義が不明瞭であったり、介入の有害事象を評価する際にリスク因子や追跡期間を考慮していないものがみられ、良好と呼べるレビュー論文は約半数であったという。BMJ誌オンライン版2014年1月8日号掲載の報告より。
禁煙補助療法、バレニクリンとブプロピオンの併用は有用か/JAMA
禁煙補助療法について、バレニクリン(商品名:チャンピックス)単独投与とバレニクリン+ブプロピオン(国内未承認)併用投与を検討した結果、治療開始12週と26週時点での長期禁煙率は併用投与のほうが有意に高かったが、治療開始52週後では、長期禁煙率および7日間禁煙率ともに両群間に有意差はなかったことが報告された。米国・メイヨークリニックのJon O. Ebbert氏らが、500例超の喫煙者を対象に行ったプラセボ対照無作為化二重盲検試験の結果、明らかにした。JAMA誌2014年1月8日号掲載の報告より。
慢性C型肝炎のIFNフリー療法―リバビリンレジメン/NEJM
未治療またはペグインターフェロン(商品名:ペガシス)+リバビリン(RBV、商品名:コペガスほか)による前治療が無効であった遺伝子型1型感染患者に対し、経口投与のみの直接作用型抗ウイルス薬(2種または3種)+RBVレジメンが、いずれの患者にも有効であることが示された。米国・バージニア・メイソン・メディカル・センターのKris V. Kowdley氏らが、第2b相非盲検無作為化試験にて9レジメン(14サブ治療群)を設けて検討した結果、治療終了後24週時点のSVR(持続性ウイルス学的著効)は、83~100%であったことを報告した。NEJM誌2014年1月16日号掲載の報告より。
思春期の精神障害、多くは20代前半で消失/Lancet
若年精神障害者の多くは、思春期に症状の発現がみられるが、発現が短期間であったり、とくに10代に限られている場合は、概して20代後半には症状の寛解がみられることが示された。オーストラリア・メルボルン大学のGeorge C Patton氏らが、ランダム抽出した中学生1,943例を14年間前向きに追跡したコホート試験の結果、明らかにした。Lancet誌オンライン版2014年1月15日号掲載の報告より。
2型糖尿病では診断時に肥満な人ほど死亡率が低いのは本当か?/NEJM
2型糖尿病診断時のBMIと全死因死亡リスクにはJ字型の関係がみられ、標準体重の患者が最もリスクが低いことが、米国ハーバード公衆衛生大学院のDeirdre K Tobias氏らの検討で確認された。2型糖尿病患者における体重と死亡の関連は未解決の問題である。標準体重に比べ過体重や肥満の患者のほうが死亡率が低いことを示唆する報告があり、肥満パラドックス(obesity paradox)と呼ばれている。NEJM誌2014年1月16日号掲載の報告。
慢性C型肝炎のIFNフリー療法/NEJM
慢性C型肝炎ウイルス(HCV)遺伝子型1型、2型または3型の患者について、ダクラタスビル(承認申請中)+ソホスブビル(国内未承認)の1日1回経口併用療法が、高率のSVR(持続性ウイルス学的著効)を達成したことが報告された。米国・ジョンズ・ホプキンス大学のMark S. Sulkowski氏らが行った、211例の患者(前治療無効例を含む)を対象としたオープンラベル試験の結果で、治療終了後12週時点のSVRは各遺伝子型患者群で89~98%であったという。NEJM誌2014年1月16日号掲載の報告より。
高血糖でも血管合併症リスクが低い遺伝的素因が明らかに/JAMA
高血糖であっても、グルコキナーゼ(GCK)遺伝子変異のある人は、微小血管性または大血管性合併症の罹患率は低いことが示された。英国・エクセター大学のAnna M. Steele氏らが横断研究を行い、明らかにした。糖尿病の血糖目標値は、合併症リスクを最小限とするために開発されたものだが、GCK遺伝子変異のある人は、出生時から軽度の空腹時高血糖を呈し、その値は1型および2型糖尿病での治療推奨値とほぼ同値であることが知られていた。JAMA誌2014年1月15日号掲載の報告より。
大腸がん術後の定期検査、全死亡率を減少させず/JAMA
原発性大腸がんで根治目的の手術後、定期的にがん胎児性抗原(CEA)検査やCT検査を実施しても、症状がある時のみ診察するという最少のフォローアップに比べ、死亡率は減少しないようだ。一方で、再発した大腸がんに対する根治目的手術の実施率は、定期的にCEA検査やCT検査を行った群で有意に高率だった。英国・サウサンプトン大学のJohn N. Primrose氏らが行った無作為化前向き比較試験の結果、明らかにした。JAMA誌2014年1月15日号掲載の報告より。
進行期パーキンソン病に対する新たな遺伝子治療/Lancet
進行期パーキンソン病に対し、新たな遺伝子治療「ProSavin」の有効性と安全性、忍容性を検討した第1/2相試験の結果が発表された。フランス・パリ第12大学のStephane Palfi氏らが同患者15例を、低・中・高用量投与の3群で12ヵ月間検討した結果、いずれの投与群でも安全性と忍容性が認められ、また全患者について運動症状の改善がみられたことを報告した。パーキンソン病では経口ドパミン補充療法が行われているが、治療が長期にわたると、運動合併症や衝動制御障害が起きることから根治につながる治療が求められている。Lancet誌オンライン版2014年1月9日号掲載の報告より。
破裂性腹部大動脈瘤に対する開腹手術 vs. 血管内修復術/BMJ
破裂性腹部大動脈瘤に対する治療戦略について、血管内治療と外科治療では30日死亡率低下およびコストに差がないことが、無作為化試験の結果、示された。同治療戦略について検討する英国・インペリアル・カレッジ・ロンドンのJanet T Powell氏らのIMPROVE試験研究グループが、30施設・613例について検討した結果、報告した。これまで選択的患者を対象とした英国内単施設の検討では、血管内治療が外科治療よりも30日死亡率が約30%低いことが示されていたが、他の施設や他国の多施設で行われた試験では、いずれも小規模試験だが両者間の違いは示されなかった。BMJ誌オンライン版2014年1月13日号掲載の報告より。
オビヌツズマブ併用療法、慢性リンパ性白血病の無増悪生存期間を延長/NEJM
慢性リンパ性白血病(CLL)と他疾患を併存する未治療患者に対して、オビヌツズマブ(GA101)+クロラムブシル(いずれも国内未承認)の併用治療のほうが、リツキシマブ(商品名:リツキサン)+クロラムブシルの併用治療に比べ、より効果的であることが示された。ドイツ・ケルン大学病院のValentin Goede氏らによる第3相オープンラベル3群試験の結果、報告された。先行研究において、同患者に対して抗CD20モノクローナル抗体リツキシマブが全生存期間を延長することが示されていたが、今回の結果を踏まえて著者は、「同患者集団へのクロラムブシルとの併用効果は、リツキシマブよりもオビヌツズマブのほうが優れていた」と報告している。NEJM誌オンライン版2014年1月8日号掲載の報告。
タバコ規制、精神疾患患者には効力弱い/JAMA
2004~2011年の間に、精神疾患患者においても喫煙率の低下はみられたが、精神疾患を有さない人の低下と比べるとその割合は有意に少なかったことが示された。一方で精神疾患患者の禁煙率は、精神科治療を受けている人が受けていない人と比べて有意に高率だったという。米国・ハーバード・メディカル・スクール/ケンブリッジ・ヘルスアライアンスのBenjamin Le Cook氏らが報告した。米国では大幅な喫煙率低下が進んできたが、「タバコ規制運動」は精神疾患患者よりも一般集団にフォーカスされてきた。精神疾患患者では喫煙率やニコチン依存の割合が高いという背景がある。JAMA誌2014年1月8日号掲載の報告より。
CPAP施行困難な睡眠時無呼吸に対する植込み型デバイス/NEJM
中等度~重度の閉塞性睡眠時無呼吸の治療法として、新たに開発された植込み型の上気道刺激デバイスが有用であることが、米国・ピッツバーグ大学医療センター・モンテフィオーリ病院のPatrick J. Strollo氏らが実施したSTAR試験で示された。閉塞性睡眠時無呼吸に対しては、持続的気道陽圧法(CPAP)が健康リスクを軽減することが確認されているが、治療へのアドヒアランスが十分でないと効果は低くなる。中等度以上の患者ではCPAPの施行が困難な場合が多い。NEJM誌2014年1月9日号掲載の報告。
新規抗スクレロスチン抗体、閉経後の骨密度を増大/NEJM
閉経後に骨密度(BMD)が低下した女性に対する抗スクレロスチン抗体romosozumab投与は、腰椎BMDを12ヵ月で5~11%改善することが示された。米国・オレゴン骨粗鬆症センターのMichael R. McClung氏らが、romosozumabの有効性について検討した第2相臨床試験の結果、報告した。NEJM誌オンライン版2014年1月1日号で発表した。
タバコ規制から50年で平均寿命が20年延長/JAMA
米国では、1964年以降に実施されたタバコ規制により、800万人の早期死亡が回避され、平均寿命が約20年延長したと推定されることが、イェール大学公衆衛生大学院のTheodore R. Holford氏らの検討で示された。2014年1月は、米国で最初の喫煙と健康に関する公衆衛生局長官報告から50周年に当たる。同報告の影響力は大きく、喫煙による損失の低減に向け、政府や非政府組織(NGO)、民間企業によるさまざま取り組みを呼び起こした。JAMA誌2014年1月8日号掲載の報告。
軽~中等度アルツハイマー病にもビタミンEが有効/JAMA
軽度~中等度のアルツハイマー病(AD)に対するビタミンE(α-トコフェロール)の投与は、身体機能の低下を遅延する効果があることが示された。米国・ミネアポリスVAヘルスケアシステムのMaurice W. Dysken氏らが、AD患者600例超を対象に行った、二重盲検プラセボ対照並行群間無作為化臨床試験「TEAM-AD VA共同無作為化試験」の結果、報告したもので、JAMA誌2014年1月1日号で発表した。なお、ビタミンE+メマンチン投与およびメマンチン単独投与ではプラセボ群と比べて有意差はみられなかったという。これまでの研究で、中等度~重度ADに対するビタミンEの効果は示されていたが、軽度~中等度ADについては、その効果に関するエビデンスは限定的だった。
小児呼吸器感染症、各症状の持続期間は?/BMJ
小児呼吸器感染症の症状持続期間について、保護者に提示されているガイダンス内容と比べて、耳痛(7~8日)、感冒(15日)は長期であったことが、米国・ワシントン大学のMatthew Thompson氏らによるシステマティックレビューの結果、判明した。咽頭痛、急性咳嗽、細気管支炎、クループはガイダンス内容と一致していた。著者は、「今回の結果は、保護者および臨床医が呼吸器感染症を適切に見分けるのに有用である」として、新たなエビデンスに基づき現行ガイドラインを更新する必要があると提言している。BMJ誌オンライン版2013年12月24日号掲載の報告より。
人工股関節、24%が臨床的有用性不明/BMJ
整形外科医が現在、臨床で使用可能な人工股関節のうち、24%は臨床的有用性についてエビデンスがないものであることが、英国・クイーン・エリザベス病院のF Kynaston-Pearson氏らによるシステマティックレビューの結果、判明した。一部のmetal-on-metal人工股関節で高頻度の再置換発生率がみられることから、インプラントの十分なエビデンスを求める声が高まっていることを受けて本検討は行われた。整形外科医が使用可能なインプラントは多数あるが、その使用を支持する臨床的有用性エビデンスを有するものが、どれくらいあるのかはこれまで不明であったという。BMJ誌オンライン版2013年12月19日号掲載の報告より。