小児喘息患者に対するPPI投与の効果は?
小児喘息患者に対するランソプラゾール(商品名:タケプロンなど)の投与は、喘息症状の改善にはつながらないことが報告された。肺機能や喘息関連のQOL(生活の質)についても有意な効果は認められず、一方で呼吸器への感染リスクについては有意な増大が報告された。米国・ジョンズホプキンス大学のJanet T. Holbrook氏らが、300人超の小児喘息患者について行った無作為化プラセボ対照二重盲検試験の結果明らかにしたもので、JAMA誌2012年1月25日号で発表した。小児喘息患者では、一般によく無症候性胃食道逆流疾患が認められる。胃食道逆流疾患が喘息コントロール不良の原因の一つではないかと考えられているが、プロトンポンプ阻害薬(PPI)投与によって喘息コントロールが改善するかどうかについては、これまで明らかにされていなかった。