妊娠中の抗精神病薬、母親や胎児への影響は?/BMJ
妊娠中の抗精神病薬の使用が、妊婦や胎児の転帰に及ぼす影響は小さいことが、カナダ・トロント大学のSimone N Vigod氏らによる調査で明らかとなった。その一方で、一般人口に比べると妊娠高血圧や早産などの頻度が高いことから、妊娠中や周産期には注意深い健康評価を要することも示された。抗精神病薬は、妊婦の代謝性合併症(妊娠糖尿病など)やその結果としての胎児の発育異常などの原因となる可能性が示唆されている。近年、妊婦の抗精神病薬の使用が増加しているが、評価が行われているのは、現在ではあまり使用されていない古い定型抗精神病薬がほとんどだという。BMJ誌オンライン版2015年5月13日掲載の報告より。