心血管バイオマーカーは本当に有望視できるのか?
心血管バイオマーカーについて、観察的研究からの結果報告と比べて、無作為化試験からの報告ではしばしば有望視できない結果が報告されることが、ギリシャ・Ioannina大学医学校のIoanna Tzoulaki氏らによるメタ疫学研究の結果、報告された。非常に多くの心血管アウトカム予測因子としてのバイオマーカーが開発されているが、一方で効果サイズやバイアスのつり上げに関する疑念が呈されている。Tzoulaki氏らは、開発報告では予後関連のデータ検証に、主として伝統的な観察疫学研究の母集団が利用されていることに着目。そのエビデンス検証は、無作為化試験の被験者を母集団として利用することも可能であり、その場合に観察疫学研究母集団から得られたものと同様の結果が得られるのかを検証した。BMJ誌2011年12月3日号(オンライン版2011年11月7日号)掲載報告より。