クローン病に伴う肛囲複雑瘻孔、開発中のCx601が有用/Lancet
クローン病に伴う肛囲複雑瘻孔の治療薬として開発中の同種異系脂肪由来幹細胞の懸濁剤Cx601について、第III相二重盲検プラセボ対照無作為化試験の結果、有効性、安全性が確認されたことが、スペイン・Centro Investigacion Biomedica en Red Enfermedades Hepaticas y DigestivasのJulian Panes氏らにより報告された。試験は、従来療法(抗菌薬、免疫修飾薬など)および生物学的製剤(抗TNF薬)治療で効果が認められない難治性の患者212例を対象に行われた。クローン病に伴う肛囲瘻孔は頻度が高く、診断後20年で最高推定28%の患者が症状を有するとされ、そのうち70~80%が複雑性であり、その治療には困難が伴う。Cx601は病変注入という新しいアプローチの治療薬である。Lancet誌オンライン版2016年7月28日号掲載の報告。