悪性胸水、呼吸困難症状の緩和には胸腔カテーテル留置も胸膜癒着術も効果は同等
悪性胸水による呼吸困難症状の緩和に対し、胸腔カテーテル留置法と、タルクを用いた胸膜癒着術とを比較した結果、症状緩和の効果は同等であることが報告された。ただし胸腔カテーテル留置法はタルク胸膜癒着術に比べ、当初の入院期間は短く、再胸膜処置の実施率も少なかったが、有害事象発生率は約5倍と高かったことも示されている。英国・オックスフォード大学のHelen E. Davies氏らが、悪性胸水患者106人について行った非盲検無作為化比較試験の結果で、JAMA誌2012年6月13日号で発表した。悪性胸水は呼吸困難を伴い患者は短命である。胸水ドレナージで症状を緩和できるが最も効果的な第一選択の治療は何かは定まっていない。