PCI後のDAPT期間決定に有用な新規出血リスクスコア/Lancet
スイス・ベルン大学のFrancesco Costa氏らは、簡易な5項目(年齢、クレアチニンクリアランス、ヘモグロビン、白血球数、特発性出血の既往)を用いる新しい出血リスクスコア「PRECISE-DAPTスコア」を開発し、検証の結果、このスコアが抗血小板薬2剤併用療法(DAPT)中の院外での出血を予測する標準化ツールとなりうることを報告した。著者は、「包括的に臨床評価を行う状況において、このツールはDAPT期間を臨床的に決める支援をすることができるだろう」とまとめている。アスピリン+P2Y12阻害薬によるDAPTは、PCI後の虚血イベントを予防する一方で、出血リスクを高める。ガイドラインでは、治療期間を選択する前に出血リスクの高さを評価することを推奨しているが、そのための標準化ツールはこれまでなかった。Lancet誌2017年3月11日号掲載の報告。