試験中止の認知症薬、BACE-1阻害薬による結果の詳細/NEJM

前駆期アルツハイマー病患者を対象に、アミロイド前駆体タンパク質βサイト切断酵素1(BACE-1)阻害薬verubecestatの有用性を評価した国際的な臨床試験の結果が、米国・MerckのMichael F. Egan氏らにより発表された。verubecestatは、健康成人およびアルツハイマー病患者の脳脊髄液中のアミロイドβ(Aβ)を60%以上低下させ、BACE-2(生理機能は不明)の阻害作用も有するという。中間解析の結果、プラセボと比較して認知症の臨床的評価が改善せず、アルツハイマー病による認知症への進行例の割合が高く、有害事象の発現率も高かった。そのため、データ安全性監視委員会の勧告により、本試験は無効中止となった。NEJM誌2019年4月11日号掲載の報告。