腹部大動脈瘤の長期転帰、開腹手術vs.血管内治療/NEJM
腹部大動脈瘤患者の長期生存は、血管内治療と開腹手術とで類似しているが、再治療を受けた患者の割合は血管内治療のほうが多いことが、米国・Veterans Affairs(VA) Medical CenterのFrank A. Lederle氏らによる多施設共同無作為化試験「Veterans Affairs(VA) Open versus Endovascular Repair(OVER)試験」の長期追跡の結果、示された。腹部大動脈瘤に対する待機的血管内治療は、従来の開腹手術と比較して周術期死亡率を低下させるが、4年後の生存には差がない。また、欧州で行われたEVAR-1試験およびDREAM試験では、血管内治療のほうが開腹手術よりも再治療が多いなど長期転帰が不良であることが示唆されていたが、10年以上前に実施したOVER試験の長期転帰については報告されていなかった。NEJM誌2019年5月30日号掲載の報告。