心疾患への自家骨髄幹細胞治療、効果のバラツキはなぜ?/BMJ
心機能を大幅に改善すると報告されている心疾患患者への自家骨髄幹細胞治療の試験報告について、英国・インペリアル・カレッジ・ロンドンのAlexandra N Nowbar氏らは、試験間でみられる効果量のばらつきについて、なぜそのような状況が起きているのかを調べた。49試験について論文に事実と異なる矛盾点がないかを調べた結果、試験デザインや方法論、結果などにおいて多くの矛盾点が検出され、その数が多いほど治療効果が大きく示されるという有意な関連があることを報告した。著者は、「論文の不備を回避することは難しいが、その数と効果の大きさが関連していることから重大である」と述べている。また、矛盾点が検出されなかった5試験では効果がゼロであったと報告されていることから、判明していない同治療のメカニズムについて、今後の試験で調べることが必要だと指摘している。BMJ誌オンライン版2014年4月29日号掲載の報告より。