腎機能障害を伴う急性心不全患者へのrolofylline、治療薬としての将来性示されず
急性心不全患者では頻繁に有害転帰と関連する腎機能の低下がみられる。それら腎機能低下にはこれまでの実験・臨床研究から、アデノシンを介した対抗制御反応が関与する可能性が示唆されている。そこで米国・カリフォルニア大学サンフランシスコ校/サンフランシスコ退役軍人医療センターのBarry M. Massie氏ら研究グループは、アデノシンA1受容体拮抗薬rolofylline投与が、急性心不全患者の呼吸困難を改善し、腎機能を悪化させるリスクを減少し、より良好な臨床経過をもたらすとの仮説を検証する多施設共同二重盲検プラセボ対照無作為化試験「PROTECT」を行った。NEJM誌2010年10月7日号掲載より。