世界の小児期ワクチン接種率、直近10年は頭打ち/Lancet
1980~2019年の世界の小児期ワクチン接種率の動向を分析した結果、2010年以降は頭打ち、もしくは後退の情勢が明らかになったという。米国・ワシントン大学のStephen S. Lim氏ら、世界の疾病負担研究(Global Burden of Diseases, Injuries, and Risk Factors Study[GBD])2020共同研究グループが、世界や地域、各国における小児期予防接種実施率についてシステマティックに分析し報告した。Lancet誌オンライン版2021年7月15日号掲載の報告。
研究グループは、1980~2019年の国、コホート、実施年、ワクチンの種類、ワクチン投与量の別に、5万5,326のルーチン小児期予防接種の実施データを集めて解析した。時空間ガウス過程回帰モデルを用いて、同期間の204の国と地域における、実施場所・年別の11ルーチン小児期予防接種の実施率を推算した。国が報告したデータは、在庫切れや供給停止の報告に基づき補正を行った。