スウェーデンでは、人口約970万人のうち300万人以上が心肺蘇生(CPR)の訓練を受けているが、その効果を疑問視する声があるという。今回、同国カロリンスカ研究所のIngela Hasselqvist-Ax氏らが調査したところ、救急隊(EMS)到着前のCPRにより院外心停止患者の30日生存率が2倍以上に向上していることがわかった。心肺停止患者のアウトカムの改善には発症から治療開始までの期間の短縮が重要であり、欧米のガイドラインでは、院外で可能な最も重要な措置は、心停止の発生を早期に認識して緊急電話を入れ、CPRおよび除細動を行うこととされる。研究の成果は、NEJM誌2015年6月11日号掲載の報告より。