慢性腎臓病に対するLDL-C低下療法、動脈硬化イベントを低減
シンバスタチン(商品名:リポバスなど)と小腸コレステロールトランスポーター阻害薬エゼチミブ(同:ゼチーア)の併用療法は、慢性腎臓病を有する広範な患者において、高い安全性を保持しつつ主なアテローム性動脈硬化イベントを有意に抑制することが、Colin Baigent氏らが行ったSHARP試験で示され、Lancet誌2011年6月25日号(オンライン版2011年6月9日号)で報告された。慢性腎臓病は心血管疾患のリスクを増大させるが、その予防についてはほとんど検討されていない。スタチンを用いたLDLコレステロール(LDL-C)低下療法は、非腎臓病患者では心筋梗塞、虚血性脳卒中、冠動脈血行再建術施行のリスクを低減させるが、中等度~重度の腎臓病がみられる患者に対する効果は明らかではないという。