整形外科の海外論文・最新ニュースアーカイブ|page:62

大腿骨頚部骨折手術、局所麻酔vs. 全身麻酔/JAMA

 大腿骨頚部骨折手術時の局所麻酔は全身麻酔と比較して、30日死亡を低下せず、入院期間の短縮はわずかであることが、米国・ペンシルベニア大学のMark D. Neuman氏らによる後ろ向き適合コホート研究の結果、示された。最近の診療ガイドラインでは、局所麻酔の使用が提唱されている。著者は「今回の分析では、局所麻酔について死亡に対する有益性があることは裏付けられなかった」と結論している。JAMA誌2014年6月25日号掲載の報告より。

トファシチニブ単剤療法、活動性関節リウマチに対する有用性を確認/NEJM

 2年間のトファシチニブ単剤療法は、関節リウマチの徴候や症状の改善効果および関節の構造的損傷の進行の抑制効果が、メトトレキサートよりも良好であることが、韓国・ソウル大学校医科大学のEun Bong Lee氏らが行ったORAL Start試験で示された。メトトレキサートは関節リウマチの1次治療において最も使用頻度の高い抗リウマチ薬である。トファシチニブはヤヌスキナーゼ(JAK)阻害薬と呼ばれる新たなクラスの薬剤で、既存の生物学的製剤が静注薬であるのに対し本薬剤は経口薬であり、すでにいくつかの第III相試験でその有用性が確認されているが、重症感染症や検査値異常などが問題とされる。NEJM誌2014年6月19日号掲載の報告。

抗精神病薬服用が骨密度低下を引き起こすのか:千葉大学

 これまでに、統合失調症患者において長期の抗精神病薬服用により骨粗鬆症/骨減少症の高リスクが引き起こされる可能性を示唆するエビデンスが蓄積されてきた。しかし、抗精神病薬服用がどの程度、骨密度(BMD)低下を引き起こすのかについては明らかになっていなかった。千葉大学の沖田 恭治氏らは、統合失調症患者における第二世代抗精神病薬と骨代謝との関連について検討した。その結果、統合失調症患者のBMD低下について複雑な原因を示唆する知見が得られたことを報告した。Schizophrenia Research誌オンライン版2014年5月30日号掲載の報告。

痛みを怖がるのは女性よりも男性!?

 痛みの感じ方に男性と女性で差があるのだろうか。スペイン・マラガ大学のCarmen Ramirez-Maestre氏らは、恐怖回避モデルの再検討において慢性脊椎痛患者を対象に分析を行った。その結果、男性のみが恐怖回避と疼痛強度が関連していることを明らかにした。ただ、このような差はあるが、恐怖回避モデルは男性および女性いずれにも適切な理論的基準モデルになり得るという。Journal of Pain誌2014年6月号(オンライン版2014年3月13日号)の掲載報告。