精神科/心療内科の海外論文・最新ニュースアーカイブ|page:144

片頭痛へのフレマネズマブ、日本人対象の試験結果からみえる特徴は

 「片頭痛発作の発症抑制」を適応として、抗CGRPモノクローナル抗体薬フレマネズマブ(商品名:アジョビ)が6月23日に製造販売承認を取得した。7月12日にオンラインメディアセミナーが開催され(主催:大塚製薬)、寺山 靖夫氏(湘南慶育病院副院長・脳神経センター長)、坂井 文彦氏(埼玉精神神経センター・埼玉国際頭痛センター長)が登壇。同薬の片頭痛治療における位置づけと臨床試験結果について講演した。

不眠症とメタボリックシンドロームリスク~メタ解析

 不眠症と高血圧、高血糖、脂質異常症、肥満などのメタボリックシンドロームリスクとの関連を調査するため、中国・Third Military Medical UniversityのYuanfeng Zhang氏らは、システマティックレビューおよびメタ解析を実施した。Journal of Clinical Neuroscience誌2021年7月号の報告。  PRISMAガイドラインに従ってメタ解析を実施した。PubMedおよびEmbaseより、不眠症とメタボリックシンドロームリスクとの関連を調査した2020年12月1日までに公表された観察研究を検索した。各研究のリスク推定値を集計し、プールされたデータのオッズ比(OR)および95%信頼区間(CI)を算出するため、ランダム効果モデルを用いた。研究の不均一性は、I2統計量を用いて評価した。

日本における抗うつ薬とCBT併用療法による費用対効果

 うつ病治療において認知行動療法(CBT)の併用は、最初から行うべきか、薬物治療で寛解が得られない患者に行うべきかについて、慶應義塾大学のYoshihide Yamada氏らは、費用対効果の面から検討を行った。Journal of Affective Disorders誌オンライン版2021年6月17日号の報告。  うつ病治療において、最初からCBTと薬物療法を併用したCOMBファースト戦略と、まずは薬物療法で治療を開始し、寛解が得られない場合にCBTを併用したADファースト戦略において、どちらの治療戦略の費用対効果が高いかを調査した。分析を行うため、マルコフモデルを開発した。主要アウトカムは、104週における質調整生存率(QALY)当たりの増分費用対効果(ICER)とした。臨床パラメータに関連する不確実性と結果に対するCBTコストの影響を調査するため、それぞれ確率的感度分析とシナリオ分析を実施した。

抗精神病薬LAIの悪性症候群リスク

 精神疾患に対する抗精神病薬の長時間作用型(LAI)使用は、いくつかの良いアウトカムをもたらすが、重篤な副作用の1つである悪性症候群が発生した場合、LAIの使用がデメリットとなるかはわかっていない。米国・ザッカーヒルサイド病院のDaniel Guinart氏らは、統合失調症および/または統合失調感情障害と診断された患者における悪性症候群の発生率とアウトカムの予測因子について調査を行った。Schizophrenia Bulletin誌オンライン版2021年5月20日号の報告。  フィンランドのヘルスケアエンカウンタの代表的なデータベースを用いて、1972~2017年に統合失調症および/または統合失調感情障害と診断された患者を対象に、悪性症候群の発生率およびアウトカムの予測因子を調査した。抗精神病薬の剤型(LAIと経口)およびクラス(第1世代[FGA]と第2世代[SGA])による違いを調査するため、ネステッドケースコントロールデザインを用いた。

ビタミンBと認知症リスクに関する性差~日本のメモリークリニック外来患者での調査

 認知症や認知機能障害は、重大な社会的および医学的な問題の1つである。ビタミンBと認知機能低下には明確な関係が認められるが、男女間の差に関しては、十分な評価が行われていない。昭和大学の三木 綾子氏らは、性別によるビタミンB1またはB12と認知症との関連を調査した。Frontiers in Aging Neuroscience誌2021年4月9日号の報告。  2016年3月~2019年3月に昭和大学病院のメモリークリニック外来を受診した188例を対象に、性別によるビタミンB1またはB12と認知症との関連を調査した。認知機能の評価には、ミニメンタルステート検査(MMSE)日本語版、改訂長谷川式認知症スケール(HDS-R)を用いた。

向精神薬が膀胱機能に及ぼす影響~メタ解析

 イタリア・パルマ大学のMargherita Trinchieri氏らは、向精神薬が膀胱機能に及ぼす影響を評価するため、システマティックレビューおよびメタ解析を実施した。Neurourology and Urodynamics誌オンライン版2021年5月18日号の報告。  向精神薬で治療された患者における治療誘発性尿路障害に関するランダム化比較試験を、PubMedおよびEmbaseより検索し、システマティックレビューを実施した。  主な結果は以下のとおり。 ・52件の研究が抽出された。 ・抗うつ薬治療では、畜尿症状ではなく、膀胱排尿症状の出現がより頻繁に認められた。 ・プール分析では、プラセボと比較し、排尿症状のオッズ比(OR)が高かった(OR:3.30、信頼区間[CI]:1.90~5.72、7,856例、p<0.001)。 ・排尿機能障害の割合は、選択的セロトニン再取り込み阻害薬(SSRI)と比較し、三環系抗うつ薬、セロトニン・ノルアドレナリン再取り込み阻害薬(SNRI)のほうが高かった。 ・抗精神病薬治療では、排尿、畜尿障害を含む不均一な尿障害との関連が認められた。 ・抗精神病薬治療中の認知症患者の尿失禁のORは、プラセボよりも高く(OR:4.09、CI:1.71~9.79、p=0.002)、抗精神病薬間での差は認められなかった。 ・排尿障害の割合は、定型抗精神病薬と非定型抗精神病薬との間に差は認められなかったが(OR:1.64、CI:0.79~3.39、p=0.19)、クエチアピンは、他の非定型抗精神病薬よりも排尿機能障害を起こす可能性が高かった(OR:2.14、CI:1.41~3.26、p>0.001)。

治療抵抗性片頭痛に対するフレマネズマブの有効性

 既存の片頭痛予防の2~4つのクラスを用いた治療に奏効しなかった慢性片頭痛または反復性片頭痛患者に対するフレマネズマブの月1回または四半期ごと投与の有効性を評価するため、チェコ・Vestra ClinicsのLadislav Pazdera氏らは、検討を行った。Cephalalgia誌オンライン版2021年5月14日号の報告。  既存の片頭痛予防の2~4つのクラスを用いた治療に奏効しなかった慢性片頭痛または反復性片頭痛患者をフレマネズマブ四半期ごと投与群、フレマネズマブ月1回投与群、プラセボ群にランダムに割り付けられ、12週間の二重盲検治療を実施したランダム化二重盲検プラセボ対照第IIIb相臨床試験であるFOCUS試験のデータを分析した。

日本人高齢者の認知症発症とソーシャルサポートとの関連

 認知症患者数は、増加を続けており、日本においても2025年には700万人に達するといわれている。認知症の発症予防やマネジメントにおいて、個人レベルの支援に加え、コミュニティレベルのソーシャルサポートが注目されている。日本福祉大学の宮國 康弘氏らは、マルチレベルの生存分析を用いて、コミュニティレベルのソーシャルサポートと認知症発症との関連を調査した。BMJ Open誌2021年6月3日号の報告。  2003年に設立された日本老年学的評価研究のプロスペクティブコホート研究を用いて、コミュニティレベルのソーシャルサポートと認知症発症との関連を調査した。対象は、公的介護保険の給付を受けていない愛知県(7市町村)在住の65歳以上の高齢者1万5,313人(男性:7,381人、女性:7,932人)。認知症発症は、ベースラインから3,436日間にわたる公的介護保険データを用いて評価した。

実臨床におけるナルメフェンの使用状況~フランスでのコホート研究

 フランス・パリ・サクレー大学のHenri-Jean Aubin氏らは、アルコール依存症患者におけるナルメフェンの実際の使用状況およびアルコールによる健康状態への影響を評価した。Alcohol and Alcoholism誌オンライン版2021年5月10日号の報告。  次の2つの補完的研究を用いて評価を行った。USE-PACT研究は、アルコール依存症のマネジメントにおけるナルメフェンの実際の有効性を評価したプロスペクティブコホート研究であり、1年間の総アルコール消費量(TAC)と大量飲酒日数(HDD)の評価を行った。USE-AM研究は、フランスの代表的なレセプトデータベースを用いたコホート研究であり、プロスペクティブ研究における母集団の外的妥当性の評価に用いた。

脳卒中を発症する人としない人、過去10年間の軌跡

 脳卒中の兆候は10年前から表れているかもしれない。オランダ・Erasmus MC University Medical CenterのAlis Heshmatollah氏らが、脳卒中を起こした患者における発症前10年間の認知機能と日常生活動作(ADL)の軌跡、および脳卒中のない人の対応する軌跡を調査した。その結果、脳卒中を起こした患者は、そうでない人と比較して、過去10年間で認知機能とADLの急激な低下が見られた。Journal of neurology, neurosurgery, and psychiatry誌2021年7月6日号に掲載。