精神科/心療内科の海外論文・最新ニュースアーカイブ|page:146

抗精神病薬で治療された統合失調症患者における非アルコール性脂肪性肝疾患リスク

 統合失調症患者のメタボリックシンドローム有病率は、一般集団よりも高いことはよく知られているが、非アルコール性脂肪性肝疾患(NAFLD)の有病率については、あまり知られていない。下総精神医療センターの是木 明宏氏らは、抗精神病薬で治療された統合失調症患者におけるNAFLDリスクについて、調査を行った。Journal of Clinical Psychopharmacology誌オンライン版2021年6月4日号の報告。  腹部エコー検査を実施した統合失調症および統合失調感情障害患者253例の医療記録を分析した。

日本における婚姻状況と認知機能との関連~富山県認知症高齢者実態調査

 敦賀市立看護大学の中堀 伸枝氏らは、日本における婚姻状況と認知症との関連について検討を行った。Psychogeriatrics誌オンライン版2021年5月25日号の報告。  分析には、富山県認知症高齢者実態調査のデータを用いた。富山県在住の65歳以上の高齢者より1,171人(サンプリング率:0.5%)をランダムに選択し、分析を行った。対象者の婚姻状況、社会経済的状況、ライフスタイル要因、生活習慣病について評価を行った。各ライフスタイル要因と病歴に対する婚姻状況のオッズ比(OR)は、ロジスティック回帰分析を用いて算出した。認知症に対する婚姻状況のORも、ロジスティック回帰分析を用いて算出した。

ATG7変異によるオートファジー障害が神経発達障害の原因?/NEJM

 オートファジー(自食作用)は哺乳類細胞における主要な細胞内分解経路であり、その異常は神経変性からがんまで、複雑なヒトの疾患と広く関連しているが、先天性のオートファジー障害はまれだという。英国・ニューカッスル大学のJack J. Collier氏らは、オートファジーに必須のエフェクター酵素で、既知の機能を持つパラログのないオートファジー関連(ATG7)遺伝子が、著しく減少あるいは完全に欠損した状態で生存している神経発達障害の患者を特定した。NEJM誌2021年6月24日号掲載の報告。  研究グループは、血縁関係のない5つの家族の、運動失調と発育遅延がみられる12例を対象に、遺伝学的解析、臨床的解析および神経画像解析を行い、患者由来の線維芽細胞と骨格筋生検標本、マウス胚性線維芽細胞、酵母を用いて病態の発生機序を検討した(英国・ウェルカム・トラスト・ミトコンドリア研究センターなどの助成による)。

PTSDの悪夢やフラッシュバックに対するトリヘキシフェニジル治療の有効性

 心的外傷後ストレス障害(PTSD)は、悪夢やフラッシュバックを特徴とする、外傷性イベント後に発症する可能性のある不安障害である。この悪夢やフラッシュバックの根底にあるメカニズムは解明されておらず、抗うつ薬や抗精神病薬を含むいくつかの薬剤が治療に用いられている。そごうPTSD研究所の十河 勝正氏らは、抗コリン薬ブチルスコポラミン臭化物によるケーススタディに続いて、PTSD関連の悪夢やフラッシュバックに対する中枢性抗コリン薬の効果について、検討を行った。Brain and Behavior誌2021年6月号の報告。

日本のトラック運転手の不眠症に関連する因子

 トラック運転手の不眠症は、交通事故リスクの増加につながる重大な問題である。秋田大学の宮地 貴士氏らは、日本のトラック運転手における不眠症の有病率を調査し、不眠症に関連する因子を特定するため、検討を行った。Nature and Science of Sleep誌2021年5月18日号の報告。  対象は、65歳未満の男性トラック運転手2,927人。自己記入式質問票を用いて、不眠症状、状態-特性不安尺度(State-Trait Anxiety Inventory:STAI)、飲酒・喫煙習慣、BMI、カフェイン摂取量、毎日の運転時間、連続して自宅から離れた日数、走行距離に関する情報を収集した。不眠症状には、入眠障害、中途覚醒、早朝覚醒を含め、これらいずれかの症状が毎日観察された場合を不眠症と定義した。

東洋人のうつ病関連因子~日本での調査

 地域コミュニティにおけるうつ病に対する効果的な対策を検討するうえで、国や文化圏において、うつ病に関連する個人的および社会経済的要因を包括的に特定する必要がある。しかし、日本および東洋諸国の中年住民を対象とした研究は、十分ではない。慶應義塾大学の吹田 晋氏らは、東洋の日本における中年住民のうつ病に関連する要因を特定するため、横断研究を行った。Medicine誌2021年5月14日号の報告。  西日本の地方自治体で生活する40~59歳のすべての地域住民を対象に、アンケート調査を実施した。アンケートには、人口統計学的特徴、心理的要因、健康関連行動、社会経済的要因に関する項目を含めた。まず、うつ病と各因子との関連を分析するため、カイ二乗検定またはフィッシャーの正確確率検定を行った。次に、うつ病と関連因子の包括的な関連を特定するため、ロジスティック回帰分析を実施した。

片頭痛日数減少に対する抗CGRP抗体の有効性~ネットワークメタ解析

 2016年のGlobal burden of disease研究によると、片頭痛は世界の一般的な疾患の第6位にランキングされており、重大な社会的および経済的な影響を及ぼす。エジプト・Fayoum UniversityのAhmed Taher Masoud氏らは、片頭痛に対する潜在的な薬理学的アプローチとしてのカルシトニン遺伝子関連ペプチド(CGRP)受容体遮断薬の有効性を評価するため、システマティックレビューおよびネットワークメタ解析を実施した。Journal of the Neurological Sciences誌オンライン版2021年5月21日号の報告。

統合失調症の再発に対する抗精神病薬の減量リスク~メタ解析

 統合失調症の維持療法において抗精神病薬の減量は、副作用発現を最小限にとどめるという点で望ましい方法であると考えられるが、この戦略に対するエビデンスは十分ではない。デンマーク・University of Southern DenmarkのMikkel Hojlund氏らは、抗精神病薬の標準用量での治療と減量によるリスクとベネフィットの比較を行った。The Lancet. Psychiatry誌2021年6月号の報告。  2020年6月17日までの成人の統合失調症または統合失調感情障害患者を対象とした24週以上のランダム化比較試験をEmbase、Medline、PsycINFO、Cochrane Libraryより検索した。ベースライン時に臨床的に安定している患者および同一抗精神病薬を2回以上投与し比較した研究を含めた。初回エピソードまたは治療抵抗性統合失調症を対象とした試験は除外した。標準用量は、国際コンセンサス研究によって推奨されている治療用量の下限よりも高用量と定義した。低用量(標準用量の下限の50~99%)および超低用量(標準用量の下限の50%未満)と標準用量との比較を行った。患者数、治療、性別、年齢、イベント数、精神病理学的スコアの変化に関する文献データは、2人以上の著者により独立して抽出した。不足しているデータを収集するため、研究者またはスポンサーに電子メールで連絡した。共通の主要アウトカムは、再発およびすべての原因による中止とした。研究レベルのデータは、ランダム効果モデルを用いてメタ解析し、二値データではリスク比(RR)、連続データではHedges' gを算出した。プロトコールは、OSF registriesに登録した。

COVID-19に対する政府対応の質がメンタルヘルスに及ぼす影響

 COVID-19のパンデミックは、公衆衛生、経済、メンタルヘルスに深刻なダメージを与えている。カナダ・トロント大学のYena Lee氏らは、ウイルス感染を減少させるための政府の厳格な措置をタイムリーに実施することが、メンタルヘルスにベネフィットをもたらすと仮定し、抑うつ症状発現率の減少に影響するかを調査するためシステマティックレビューを行った。Journal of Affective Disorders誌2021年7月1日号の報告。  政府が実施したCOVID-19に対する対応の厳格さおよびタイムリーさの違いがうつ症状の発症をどの程度緩和するかを調査するため、33ヵ国の研究(114件、64万37例)のシステマティックレビューを実施した。高所得国18ヵ国、上位中所得国9ヵ国、下位中所得国6ヵ国からのデータが含まれた。政府が実施したCOVID-19に対する対応の厳格さおよびタイムリーさの評価には、Oxford COVID-19 Government Response("Stringency")Indexを用いた。うつ病の定義は、PHQ-9スコア10以上またはPHQ-2スコア3以上とした。

産後のうつ病やQOLに対するアクアエクササイズの効果

 産後うつ病の有病率は、約20%といわれており、女性、乳児、そしてその家族に深刻な影響を及ぼす疾患である。スペイン・Hospital Comarcal de IncaのAraceli Navas氏らは、出産後1ヵ月間の産後うつ病、睡眠障害、QOLに対する中~強度のアクアエクササイズプログラムの有効性および安全性を評価するため、ランダム化臨床試験を実施した。Journal of Clinical Medicine誌2021年5月30日号の報告。  プライマリケア環境下における評価者盲検多施設共同並行群間ランダム化対照試験を実施した。スペイン・マヨルカ島のSon Llatzer Hospital産科部門が管轄する5つのプライマリケアセンターより、合併症リスクの低い妊娠14~20週の妊婦を募集した。妊婦320人は、中~強度のアクアエクササイズケアを行う群(介入群)と通常ケアを行う群(対照群)にランダムに割り付けられた。出産後1ヵ月における睡眠の質(MOS睡眠尺度)、QOL(QOL評価尺度:EQ-5D)、不安または抑うつ症状(エジンバラ産後うつ病自己評価尺度:EPDS)を評価した。