精神科/心療内科の海外論文・最新ニュースアーカイブ|page:395

うつ病治療にビタミンD投与は有用か?

 近年、ビタミンD欠乏症とうつとの関連が指摘されており、賛否両論の知見が示されている。イラン・Yazd Shahid Sadoughi University of Medical SciencesのHassan Mozaffari-Khosravi氏らは、ビタミンD欠乏症を認めるうつ病患者におけるビタミンD投与の有用性を検討した。その結果、ビタミンD投与がうつ状態を改善すること、ビタミンDの用量は、15万IUよりも30万IUのほうがより有効であると報告した。Journal of Clinical Psychopharmacology誌オンライン版2013年6月号の掲載報告。

抗てんかん薬によりADHD児の行動が改善:山梨大学

 抗てんかん薬治療による脳波(EEG)改善と、注意欠陥多動性障害(ADHD)児における行動改善が高い関連を示す可能性が、山梨大学小児科助教の金村 英秋氏らによる検討の結果、報告された。ADHD児46例を対象とした検討で、34.8%にEEGの突発性異常(PA)が認められたが、そのうち62.5%がバルプロ酸ナトリウム治療後にEEGの改善を示し、前頭部PAの頻度とADHD評価スケール改善との間に高い関連性があったという。Epilepsy & Behavior誌オンライン版2013年4月17日号の掲載報告。

アルツハイマー病、46.8%で不適切な薬剤が処方

 フランス・トゥールーズ大学のFrancois Montastruc氏らは、アルツハイマー病(AD)患者における潜在的に不適切な医薬品(potentially inappropriate medication:PIM)の処方実態を調べた。その結果、AD患者の2人に1人がPIMを処方されていること、そのなかでも脳血管拡張薬の頻度が多いことを報告した。そのうえで著者は、「AD患者への処方に際し、疾患特性および処方薬の薬力学/薬物動態学的プロファイルが十分に考慮されていないことも示唆された」と結論している。これまで、AD患者におけるPIMの使用に関する研究はほとんどなかった。European Journal of Clinical Pharmacology誌オンライン版2013年4月16日号の掲載報告。

妊娠中のバルプロ酸使用、子どもの自閉症リスクが増大/JAMA

 妊娠中の母親が抗てんかん薬バルプロ酸(商品名:デパケンほか)を使用すると、子どもの自閉症スペクトラム障害および小児自閉症のリスクが上昇することが、デンマークAarhus大学病院のJakob Christensen氏らの検討で明らかとなった。妊娠中の抗てんかん薬の使用により子どもの先天性奇形や認知発達遅滞のリスクが上昇することが示されているが、他の重篤な神経心理学的異常のリスクについてはほとんど知られていないという。バルプロ酸は妊娠可能なてんかん女性にとって唯一の治療選択肢となる場合がある一方で、出生前の胎児が曝露すると自閉症のリスクが増大する可能性が指摘されていた。JAMA誌2013年4月24日号掲載の報告。

統合失調症患者に対するフルボキサミン併用療法は有用か?:藤田保健衛生大学

 これまで、統合失調症患者に対するフルボキサミン(本疾患には未承認)併用療法に関する発表がいくつか行われている。藤田保健衛生大学の岸 太郎氏らは、抗精神病薬で治療中の統合失調症患者に対するフルボキサミン併用療法のメタ解析結果の更新を行った。European archives of psychiatry and clinical neuroscience誌オンライン版2013年4月21日号の報告。

入院期間の長い認知症患者の特徴は?:大阪大学

 認知症患者の長期入院では、しばしば重篤な周辺症状(Behavioral and Psychological Symptoms of Dementia、以下BPSD)の治療が必要となる。また、重篤なBPSD患者は、長期間の入院を必要とする。大阪大学の杉山 博通氏らは、認知症病棟のよりよいリソース管理のため長期入院に関連する因子の同定を試みた。International psychogeriatrics誌オンライン版2013年4月23日号の報告。

双極性障害の自殺予防に求められるのは・・・

 双極性障害患者では自殺行動の頻度は高い。英国・オックスフォード大学ウォーンフォード病院のKate EA Saunders氏らは、双極性障害患者の自殺予防の臨床的評価と危機介入戦略を見直すため、これまでの研究成果の注目すべき所見を明確にし、今後の研究で重点を置くべき分野を特定するために文献レビューを行った。その結果、双極性障害患者の自殺行動の要因は多岐にわたり、患者に積極的に働きかける危機介入プラン作成とマネジメントが求められることを報告した。Bipolar Disorders誌オンライン版2013年4月9日号の掲載報告。

アルツハイマー病治療、学歴により疾患への対処に違いあり?

 イタリア・ジェノア大学のSilvia Morbelli氏らは、アルツハイマー病(AD)患者の前駆期(prodromal)における学歴別の脳代謝状態を検討した。その結果、高学歴の患者では神経の温存あるいは代償性の神経ネットワークの存在を背景に、より良好な疾患への対処が望める可能性を示唆した。Journal of Nuclear Medicine誌オンライン版2013年4月16日号の掲載報告。

非定型抗精神病薬治療、忍容性の差を検証

 英国・UCLスクール・オブ・ファーマシーのNoor B. Almandil氏らは、小児と青年期若者の非定型抗精神病薬治療による体重増加とその他の代謝への影響について、システマティックレビューとメタ解析を行った。解析に組み込まれたのは、オランザピン、リスペリドン、アリピプラゾールの3剤であった。Pediatric Drugs誌2013年4月15日号の掲載報告。