2cm以下の末梢非小細胞肺がん、肺葉切除 vs.縮小手術(CALGB140503) /WCLC2022
2cm以下の末梢型非小細胞肺がん(NSCLC)に対して肺葉切除術と縮小手術(区域切除または楔状切除)を比較した米国の第III相試験CALGB140503 (Alliance) の結果、縮小手術は肺葉切除に非劣性を示した。
試験解析の結果は米国・New York Presbyterian病院のAltorki氏によって世界肺癌学会(WCLC2022)で発表された。
1995年の米国Lung Cancer Study Groupによる肺葉切除と縮小手術の無作為化試験以降、cT1N0の小型NSCLCの標準術式は肺葉切除となっている。近年、小型の末梢非小細胞肺がんの検出が増加し、これらの患者集団に対し、呼吸機能維持を鑑みた縮小手術に関心が寄せられている。そのようななか、本年(2022年)日本で行われたJCOG0802試験が、2cm以下のNSCLCに対する区域切除の肺葉切除に対する非劣性を証明した。米国においてもAltorki氏らにより、臨床的 T1aN0(UICC-7) の2 cm以下の NSCLCに対する肺葉切除と縮小手術を比較した無作為化試験CALGB140503 (Alliance) が行われた。