外科/乳腺外科の海外論文・最新ニュースアーカイブ|page:48

がん関連適応の肝切除、トラネキサム酸で周術期合併症が増加/JAMA

 がん関連適応の肝切除を受ける患者において、トラネキサム酸は出血または輸血を減少させず周術期合併症を増加させることが示された。カナダ・Sunnybrook Health Sciences CentreのPaul J. Karanicolas氏らHPB CONCEPT Teamが、多施設共同無作為化プラセボ対照試験「HeLiX試験」の結果を報告した。トラネキサム酸は多くの種類の手術で出血および輸血を減少させることが知られているが、がん関連適応の肝切除を受ける患者における有効性は明らかにされていなかった。JAMA誌オンライン版2024年8月19日号掲載の報告。

鼠径部ヘルニア診療ガイドライン改訂~非専門医も知っておきたい治療動向

 外科医にとっての登竜門とも言えるが、奥も深いとされるヘルニア手術。その診療指針である『鼠径部ヘルニア診療ガイドライン2024 第2版』が5月に発刊された。治療は外科手術が中心となるものの、鼠径部ヘルニアは日常診療で遭遇しやすい疾患の1つであるため、非専門医も治療動向については知っておきたい領域だろう。そこで今回、ガイドライン作成検討委員会委員長を務めた井谷 史嗣氏(広島市民病院 外科上席主任部長)にガイドライン(GL)の改訂点や非専門医も知っておきたい内容について話を聞いた。

NCCNガイドライン推奨の分子標的薬、臨床的有用性は?/BMJ

 精密医療に基づく腫瘍学(precision oncology)は、とくに進行性の治療抵抗性症例に対するがん治療を変革しつつあるが、多くの遺伝子変異の臨床的重要性は依然として不明とされる。米国・ハーバード大学医学大学院のAriadna Tibau氏らは、National Comprehensive Cancer Network(NCCN)が推奨する分子標的とゲノム標的がん治療薬を、欧州臨床腫瘍学会(ESMO)の2つの枠組みを用いて評価し、固形がんに対するゲノムに基づく治療薬のうち、患者に高い臨床的有益性をもたらす可能性があるのは約8分の1で、約3分の1は有望ではあるが実質的な有益性は証明されていないことを示した。研究の詳細は、BMJ誌2024年8月20日号で報告された。

ペイシェントハラスメントが起きたきっかけは?/医師1,000人アンケート

 顧客からの暴言・暴力などの迷惑行為が大きく報じられ、鉄道・航空会社や大手百貨店などが対処方針を公表するなど社会問題になっている。CareNet.comでは、医療業界における迷惑行為の実態を調査するため、会員医師1,026人を対象に患者(家族・知人含む)からの迷惑行為(ペイシェントハラスメント)に関するアンケートを実施した。その結果、非常に多くの医師がペイシェントハラスメントを経験し、さまざまな予防や対策を講じていることが明らかになった(2024年7月29日実施)。

高身長とがんリスク~東アジア人での関連

 身長とがんリスクの関連が示唆されているが、ほとんどの研究は欧米人を対象としておりアジア人を対象とした研究は少ない。今回、中国・Fudan UniversityのYougen Wu氏らが中国人の前向きコホートで解析したところ、高身長ががん全体、肺がん、食道がん、乳がん、子宮頸がんのリスクと有意に関連していた。さらに、中国・日本・韓国のデータを用いたメンデルランダム化解析により、高身長が肺がんおよび胃がんのリスク因子である可能性が示唆された。Cancer Epidemiology誌2024年10月号に掲載。

自己免疫疾患を有するがん患者、免疫チェックポイント阻害薬によるirAEリスクは?

 自己免疫疾患を有するがん患者では、免疫チェックポイント阻害薬の投与によって免疫関連有害事象(irAE)が発現する割合は高いものの、これらは軽度で管理可能であり、がんへの反応性には影響がなかったことを、米国・テキサス大学MDアンダーソンがんセンターのMaria A. Lopez-Olivo氏らが明らかにした。European Journal of Cancer誌2024年8月号掲載の報告。 自己免疫疾患を有するがん患者は、免疫チェックポイント阻害薬のランダム化比較試験から除外されていることが多い。そこで研究グループは、自己免疫疾患の既往があり、免疫チェックポイント阻害薬を投与されたがん患者を含む観察試験と非対照試験のシステマティックレビューおよびメタ解析を実施し、新規イベントや自己免疫疾患の再燃を含むirAEの発現率、irAEによる入院・死亡などを調査した。

がん患者の予後がコンサルトに与える影響~アンケート結果/日本腫瘍循環器学会

 診療科横断的な治療アプローチの好例として、腫瘍循環器学が挙げられる。がん治療には、治療を遂行する腫瘍医、がん治療による心不全などの副作用に対応する他科の医師、この両者の連携が欠かせない。しかし、両者の“がん患者を救う”という目的は同じであっても、患者の予後を考えた際にどこまで対応するのが適切であるか、については意見が分かれるところである。実際に、がん患者の予後に対する両者の意識を明らかにした報告はなく、がん患者に対し“インターベンション治療などの積極的治療をどこまで行うべきなのか”、“どのタイミングで相談し合うか”などについて、現場ではお互いに頭を悩ませている可能性がある。

乳がん遺伝子パネル検査の前向き研究、推奨治療到達率は?(REIWA study)/日本乳癌学会

 転移・再発乳がんにおけるがん遺伝子パネル検査の有用性を評価する前向き観察研究であるREIWA study(JBCRG C-07)の中間解析結果をもとに、乳がん治療におけるゲノム医療の現状や問題点、今後の展望を東北大学病院の多田 寛氏が第32回日本乳癌学会学術総会のシンポジウムで発表した。  標準治療が終了した進行・再発乳がん患者を対象に、2019年6月からがん遺伝子パネル検査が保険で利用できるようになった。本研究では、FoundationOne CDx がんゲノムプロファイル(F1CDx)およびFoundationOne Liquid CDx がんゲノムプロファイル(F1LCDx)を行うことが決定したde novo StageIVまたは転移・再発乳がん患者を2020年1月~2023年7月に前向きに登録し、変異情報、変異にマッチした治療の情報、後治療、予後などの項目を現在も収集している。主要評価項目は遺伝子変異に対応する治療(推奨治療)が存在した集団における推奨治療が施行された割合、および推奨された治験や臨床試験に参加した割合であった。本シンポジウムでは、第2回の中間解析時点の結果やがんゲノム情報管理センター(C-CAT)の乳がん症例データをもとに、転移・再発乳がんに対するゲノム医療の現状と問題点、今後の展望についての考察が示された。