ベンゾジアゼピン処方、長時間型は大幅に減少 提供元:ケアネット ツイート 公開日:2014/11/28 ベンゾジアゼピン系薬(BZD)やベンゾジアゼピン受容体アゴニスト(Z薬)の長期投与は、潜在的に生理的および精神的依存性や、その他の有害事象と関連している。デンマークのSophie Isabel Eriksen氏らは、同国における過去10年間の、BZDの処方の変化を調べた。その結果、長時間型は短時間型と比べて減少幅が大きかったことを報告した。Basic & Clinical Pharmacology & Toxicology誌オンライン版2014年11月10日号の掲載報告。 研究グループは、デンマークにおける過去10年間の、長時間型BZD(半減期10時間超)の処方について短時間型BZDと比較して分析した。デンマーク医薬品統計レジスターから、2003~2013年のプライマリヘルスケア分野における、個人に対する全BZDとZ薬の全販売データを記述的に分析した。処方箋データは、国内すべての地域薬局および病院薬剤部を対象としたものであった。 主な結果は以下のとおり。 ・長時間型BZDの処方は、住民1,000人当たりで2003年の25.8 DDD(defined daily dose:1日投与量)から、2013年は8.8 DDDへと減少していた(相対的減少66%)。 ・短時間型BZDの処方は、同26.1 DDDから16.4 DDDに減少していた(相対的減少37%)。 ・本調査の処方データは、治療開始にあたっての適応に関する情報が不明であった。また、コンプライアンス問題のために、処方薬は実際には処方通りに服用されていなかった可能性がある。 ・処方の減少は、依存性薬物に関する国のガイドライン新規導入に伴ってみられたが、今回の調査はその関連性を検出するようにデザインされておらず、因果関係は不明であった。 関連医療ニュース ベンゾジアゼピン使用は何をもたらすのか 急性期精神疾患に対するベンゾジアゼピン系薬剤の使用をどう考える 統合失調症治療、ベンゾジアゼピン系薬の位置づけは 担当者へのご意見箱はこちら (ケアネット) 原著論文はこちら Eriksen SI, et al. Basic Clin Pharmacol Toxicol. 2014 Nov 10. [Epub ahead of print] 掲載内容はケアネットの見解を述べるものではございません。(すべての写真・図表等の無断転載を禁じます。) 関連記事 ベンゾジアゼピン使用と認知症リスクとの関連性が示唆された 医療一般(2018/11/20) このページを印刷する ツイート [ 最新ニュース ] 新PCIデバイスbioadaptor、アウトカム改善の可能性/Lancet(2024/11/13) 市中肺炎の入院患者、経口抗菌薬単独での有効性(2024/11/13) 本邦初、がん患者の「気持ちのつらさ」のガイドライン/日本肺癌学会(2024/11/13) 乾癬への生物学的製剤、真菌感染症のリスクは?(2024/11/13) MCIの認知機能改善に、最適な運動とその量は?~ネットワークメタ解析(2024/11/13) 尿路上皮がん1次治療の更新は30年ぶり、ペムブロリズマブ+EV併用療法とは/MSD(2024/11/13) 米国成人の10人に6人は炎症誘発性の食生活(2024/11/13) 急性白血病の発症時点でさまざまな眼科所見が観察される(2024/11/13) [ あわせて読みたい ] Dr.松崎のここまで!これだけ!うつ病診療 (2016/03/07) 薬剤性QT延長症候群とは(2015/09/30) 全国在宅医療・介護連携研修フォーラム(2015/03/31) ひと・身体をみる認知症医療(2015/03/15) 診療よろず相談TV(2013/10/25) 在宅医療推進のための地域における多職種連携研修会 領域別セッション(2013/11/12) 「てんかんと社会」国際シンポジウム(2013/09/24) 柏市 在宅医療推進のための地域における多職種連携研修会(2013/06/24) 松戸市 在宅医療推進のための地域における多職種連携研修会(2013/06/20) シネマセラピー ~シネマにみるメンタルヘルス~(2013/04/26)