統合失調症における効用値(utility)に治療薬が及ぼす影響を検討した研究の大半は、疾患のさまざまな過程に焦点を当てたものであった。フランス・Creativ-Ceutical社のA Millier氏らは、観察研究のデータを用いて、統合失調症患者の効用値に及ぼす治療関連副作用の影響について評価、定量化した。その結果、統合失調症治療では、抗精神病薬に関連する主な副作用である、錐体外路症状(EPS)、鎮静、体重増加、性機能不全などが、効用値に有意な影響を及ぼしており、とくにEPSの影響が最も大きいことが明らかにされた。2年間にわたる、フランス、英国およびドイツの多施設コホート研究の結果、報告されたもの。Journal of medical economics誌オンライン版2014年9月11日号の掲載報告。