頭部外傷患児に対する不要なCT検査を回避できる予測ルールが確立された

新たに導出された予測ルールを用いれば、頭部外傷後の子どものうち臨床的に重大な外傷性脳損傷(ciTBI)のリスクが低い患児を同定して、不要なCT検査を回避できることが、アメリカCalifornia大学医学部Davis校救急医療部のNathan Kuppermann氏らPECARN(Pediatric Emergency Care Applied Research Network)の研究グループによって明らかにされた。外傷性脳損傷は子どもの死亡および身体障害の主要原因であり、脳手術など緊急の介入を要するciTBIの患児を迅速に同定する必要がある。頭部外傷小児に対するCT検査は、放射線被曝による悪性腫瘍のリスクがあるため、CTが不要な低リスク例を同定する方法の確立が切望されていた。Lancet誌2009年10月3日号(オンライン版2009年9月15日号)掲載の報告。