生体弁で弁尖運動が低下、脳卒中・TIAリスク増大の可能性も/NEJM
大動脈生体弁の植込みをした患者について調べた結果、弁尖運動の低下が認められ、その発生率はワルファリンによる抗凝固療法を行った患者のほうが、抗血小板薬2剤併用療法を受けた患者に比べ低率であることが判明した。弁尖運動の低下は、抗凝固療法により改善することも確認されたという。米国・Cedars–Sinai Heart InstituteのRaj R Makkar氏らが、約190例の患者について調べ報告した。弁尖運動の低下は、脳卒中や一過性脳虚血発作(TIA)の発生リスクを増加する可能性も示唆され、著者は「今回発見した所見の臨床的アウトカムへの影響について、さらなる調査を行う必要がある」と指摘している。NEJM誌オンライン版2015年10月5日号掲載の報告。