フリードライヒ運動失調症に次世代ニコチンアミドが有望/Lancet
脊髄小脳変性症に類するフリードライヒ運動失調症に対して、ヒストン脱アセチル阻害薬ニコチンアミド(ビタミンB3)の高用量投与が有望であることが報告された。フリードライヒ運動失調症は遺伝性の進行性変性障害で、フラタキシン(FXN)タンパク質の変異に起因する。FXN遺伝子のイントロン1内に存在するGAAのリピートが伸長することで、ヘテロクロマチン形成と遺伝子転写のサイレンシングに結びつくが、前臨床においてニコチンアミドが、ヘテロクロマチン形成を再構築し、FXN発現を上方制御することが示されていた。それらを踏まえて英国・ユニヴァーシティ・カレッジ・ロンドンのVincenzo Libri氏らは、フリードライヒ運動失調症へのニコチンアミドの有効性と安全性を評価する探索的非盲検用量増加試験を行った。Lancet誌オンライン版2014年5月1日号掲載の報告より。