論文での生成AI使用、投稿雑誌のガイドライン整備状況は?/BMJ

著者による生成人工知能(generative artificial intelligence:生成AI)の使用に関して、一部の大手出版社や雑誌によるガイドラインが不足しており、ガイドラインを提示していても許容される生成AIの使用やその開示方法は大きく異なり、出版社と提携雑誌間でガイドラインの不均一性が存在している場合があるという。米国・南カルフォルニア大学のConner Ganjavi氏らが、学術出版社および科学雑誌による著者に対する生成AI使用のガイダンスの範囲と内容を明らかにすることを目的に、横断的な計量書誌学的研究を行った結果を報告した。2022年後半以降、ChatGPTを含む生成AIツールが学術論文や研究で広く利用されるようになり、出版社、雑誌、監督官庁のメンバーを含む出版エコシステム(publishing ecosystem)の関係者は、この新しいテクノロジーを監視し、安全に使用する方法について議論をしている。著者は、「標準化の欠如は、著者への負担につながり、規制の効果を限定的なものとする可能性がある。生成AIの人気が拡大し続ける中、研究成果の科学的誠実性を確保し続けるためにも標準化されたガイドラインが必要となる」とまとめている。BMJ誌2024年1月31日号掲載の報告。