拡張型心筋症、アフリカ系とヨーロッパ系患者での遺伝的構造/JAMA
拡張型心筋症(DCM)の遺伝子変異について、非ヒスパニック系黒人、非ヒスパニック系白人、ヒスパニック系の患者を対象に調べたところ、アフリカ系のゲノム祖先を持つDCM患者は、欧州系のゲノム祖先を持つDCM患者と比較し、病原性/病原性の可能性と判定できる臨床的に対処可能な変異遺伝子を有する割合が低いことが、米国・オハイオ州立大学のElizabeth Jordan氏らによる検討で明らかにされた。原因として、遺伝子構造が異なる点と、アフリカ系のゲノム祖先を持つDCM患者の臨床データが不足している点が示唆されたという。黒人のDCM患者は白人のDCM患者よりも、家族歴によるリスクが高くアウトカムが不良である一方、DCMのゲノムデータの大半は白人患者のものである。研究グループは、多様なDCM患者集団において、ゲノム祖先ごとにDCMのまれな変異遺伝子構造を比較した。JAMA誌2023年8月1日号掲載の報告。