新型コロナによる世界の死亡率と平均余命への影響/Lancet
世界の成人死亡率は、2020年および2021年の新型コロナウイルス感染症(COVID-19)パンデミック中に著しく上昇し、それまでの減少傾向が逆転した一方、小児死亡率は以前より緩やかではあるものの減少が続いていた。米国・保健指標評価研究所(IHME)のAustin E. Schumacher氏らGBD 2021 Demographics Collaboratorsが解析結果を報告した。COVID-19はパンデミックの最初の2年間に多くの人口統計学的指標に大きな影響を及ぼしたが、評価した72年間にわたる世界全体の保健医療の進歩は大きく、死亡率と平均余命は著しく改善していたという。また、低所得国では人口が安定または増加しているにもかかわらず、2017年以降、世界の人口増加の減速と共に、世界的に人口年齢構造の高齢化が続いていた。