急性期病院における転倒予防プログラムの効果は?/BMJ
多面的転倒予防プログラムの導入で、転倒アセスメントツールの活用や予防的介入の増加など好ましい変化は生じたものの、通常ケアと比較して転倒や転倒による外傷の発生頻度は減少せず、転倒予防効果は認められなかった。オーストラリア・モナシュ大学のAnna L Barker氏らが、同国6病院の急性期病棟で、多面的転倒予防プログラム「6-PACKプログラム」の効果を評価するクラスター無作為化比較試験を行い、報告した。結果を踏まえて著者は、6-PACKプログラムに含まれていない、せん妄予防に焦点を当てた介入の必要性を示唆するとともに、「急性期病棟での転倒予防プログラムの効果を示す質の高いエビデンスはなく、院内での転倒問題に関する新たな解決策を早急に確立する必要がある」とまとめている。BMJ誌オンライン版2016年1月26日号掲載の報告。