下肢深部静脈血栓症検出は簡便な2ポイント超音波検査でも十分
下肢深部静脈血栓症(DVT)が疑われる患者は通常、近位静脈超音波検査(2ポイント)か、全深部静脈システムのカラードップラー超音波検査(下肢全体)で評価されるが、イタリア・Conegliano市民病院のEnrico Bernardi氏らは「両者の診断能は変わらない」と報告した。JAMA誌2008年10月8日号より。
前者の診断法は簡便だが、後者は熟練したオペレーターが必要なため、主に就業時間内しか利用できない。しかしこれまで、両検査法の診断能を評価したエビデンスはなかった。本研究は、下肢DVT発現の疑いありと診断された外来患者2,465例を対象とした、前向き無作為多施設共同試験で、データは2003年1月1日から2006年12月21日にかけて、イタリア国内の14ヵ所の大学、私立病院の超音波検査室で集められた。患者は、2007年3月20日の検査完了まで3ヵ月間追跡され、初回診断から症候性静脈血栓塞栓症の発生率を主要評価項目とした。