バダデュスタットvs.ダルベポエチン、保存期CKDのMACEへの有効性/NEJM
保存期慢性腎臓病(NDD-CKD)患者において、バダデュスタットはダルベポエチン アルファと比較し、血液学的有効性に関しては事前に設定した非劣性マージンを満たしたが、主要安全性評価項目である主要有害心血管イベント(MACE)については非劣性マージンを満たさなかった。米国・スタンフォード大学のGlenn M. Chertow氏らが、バダデュスタットの有効性を評価した2件の第III相無作為化非盲検実薬対照非劣性試験の結果を報告した。バダデュスタットは、経口投与の低酸素誘導因子プロリン水酸化酵素(HIF-PH)阻害薬で、HIFを安定化してエリスロポエチンおよび赤血球の産生を刺激することから、腎性貧血の治療薬として開発された。NEJM誌2021年4月29日号掲載の報告。 研究グループは、赤血球造血刺激因子製剤(ESA)による治療歴がなくヘモグロビン(Hb)値10g/dL未満のNDD-CKD患者、およびESA治療歴がありHb値8~11g/dL(米国)または9~12g/dL(米国以外)のNDD-CKD患者を、バダデュスタット群またはESAダルベポエチン アルファ群に1対1の割合で無作為に割り付けた。