中等度リスク患者、スタチンでベネフィット/NEJM
心血管疾患既往のない、心血管イベントリスクが中程度の患者に対し、ロスバスタチン治療によりコレステロール値を低下することで、主要心血管イベントリスクは4分の3程度に低減することが示された。カナダ・Population Health Research InstituteのS. Yusuf氏らが、約1万3,000例を対象に行った、無作為化プラセボ対照二重盲検試験HOPE-3の結果、明らかにした。先行研究で、コレステロール値を低下するスタチン治療は、心血管疾患既往のない人では、心血管イベントリスクを低下することが示されているが、試験に参加したのは脂質値および炎症マーカーが高値の人で、また被験者の大半が白人であった。そのためスタチンがもたらすベネフィットが、中等度リスクで民族的に多様な心血管疾患既往のない集団でも認められるかについては明らかになっていなかった。NEJM誌オンライン版2016年4月2日号掲載の報告。