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2024/06/27
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ジャーナル四天王(NEJM ・ Lancet ・ JAMA ・ BMJ )最新ニュース|page:45

RBDダイマーベースの新規コロナワクチン、有効性を確認:第III相試験/NEJM

 新型コロナウイルス感染症(COVID-19)ワクチン「ZF2001」について、大規模な成人集団において、完全接種後6ヵ月以上にわたり症候性COVID-19の発症および重症化に対する安全性と有効性が確認されたことを、中国科学院のLianpan Dai氏らが発表した。ZF2001は、武漢-Hu-1株からの重症急性呼吸器症候群コロナウイルス2(SARS-CoV-2)の二量体タンデム-リピートスパイクタンパク質RBDを用いて開発されたワクチン。第I相および第II相の臨床試験で成人における安全性、忍容性および免疫原性があることが示されていた。NEJM誌オンライン版2022年5月4日号掲載の報告。

血栓回収脳卒中センターと地方脳卒中センター、死亡率に有意差なし/JAMA

 大血管閉塞による脳卒中が疑われる患者を、地方脳卒中センターに搬送した場合と血栓回収脳卒中センターへ搬送した場合を比較した結果、90日神経学的アウトカムについて有意な差は示されなかった。スペイン・Hospital Universitari Germans Trias i PujolのNatalia Perez de la Ossa氏らが、同国カタルーニャ州で行った住民ベースの多施設共同クラスター無作為化試験の結果を報告した。地方では血栓回収脳卒中センターへのアクセスが制限されており、大血管閉塞による脳卒中が疑われる患者の最適な搬送先病院の戦略は明らかになっていなかった。JAMA誌2022年5月10日号掲載の報告。  試験は2017年3月~2020年6月に、スペインのカタルーニャ州で、血栓摘出術が提供できない地方の脳卒中センターに近在する救急医療サービスを利用した、急性大血管閉塞による脳卒中が疑われる患者1,401例を対象に行われた。  被験者は、血栓回収脳卒中センターへと搬送された群(688例)と近接の地方脳卒中センターに搬送された群(713例)に無作為化され、追跡評価を受けた。最終フォローアップは2020年9月。

新しい植物由来COVID-19ワクチン、各種変異株に有効:第III相試験/NEJM

 新型コロナウイルス感染症(COVID-19)ワクチンCoVLP+AS03(カナダ・Medicago製)は、各種変異株によるCOVID-19の予防に有効で、症候性COVID-19に対する有効率は69.5%、中等症~重症COVID-19に対する有効率は78.8%であったことを、カナダ・MedicagoのKaren J. Hager氏らが第III相無作為化プラセボ対照試験の結果、報告した。CoVLP+AS03ワクチンは、ベンサミアナタバコ(Nicotiana benthamiana)という植物で新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)のスパイクタンパク質を発現させ形成されたコロナウイルス様粒子(CoVLP)と、アジュバントシステム03(AS03)を組み合わせた、新しい植物由来COVID-19ワクチンである。NEJM誌オンライン版2022年5月4日号掲載の報告。

地中海食、心血管イベントの2次予防にも有用/Lancet

 心血管イベントの2次予防において、地中海食は低脂肪食よりも優れていることが、スペインのレイナ・ソフィア大学病院で実施された単施設の無作為化臨床試験「CORDIOPREV試験」で示された。同病院のJavier Delgado-Lista氏らが報告した。地中海食は心血管イベントの1次予防に有効であることが知られているが、2次予防に関するエビデンスは乏しかった。著者は、「今回の結果は、臨床診療に関連しており、2次予防における地中海食の摂取を支持するものである」とまとめている。Lancet誌オンライン版2022年5月4日号掲載の報告。

PCSK9阻害薬、エゼチミブは心血管リスクを低減/BMJ

 エゼチミブまたはPCSK9阻害薬は、忍容最大用量のスタチン投与中あるいはスタチン不忍容の、心血管リスクがきわめて高い/高い成人において、非致死的な心筋梗塞(MI)および脳卒中を抑制可能なことが示された。同リスクが中程度および低い患者では認められないという。米国・Houston Methodist DeBakey Heart & Vascular CenterのSafi U. Khan氏らがシステマティックレビューとネットワークメタ解析の結果を報告した。BMJ誌2022年5月4日号掲載の報告。

コロナ入院患者にレムデシビルは有益か:WHO最終報告/Lancet

 レムデシビルは、人工換気へと症状が進んだ新型コロナウイルス感染症(COVID-19)患者に対して有意な効果をもたらさないことが、またその他の入院患者について、死亡または人工換気(あるいはその両方)への進行に対する効果はわずかであることを、世界保健機関(WHO)の連帯試験コンソーシアム(Solidarity Trial Consortium)が最終結果として報告した。COVID-19患者を対象としたSolidarity試験では、これまでに4つの既存薬に関する中間解析結果が報告されている。このうちロピナビル、ヒドロキシクロロキン、インターフェロン(IFN)-β1aは無益として試験が中止となったが、レムデシビルの無作為化試験は継続されていた。本稿で同コンソーシアムは、これまでに行われたすべての関連試験の死亡率およびメタ解析の最終結果を報告している。Lancet誌オンライン版2022年5月2日号の報告。

新たな患者報告アウトカム評価法がコロナ罹患後症状の評価に有用/BMJ

 最新の心理測定法を用いて開発された包括的な患者報告アウトカムの評価法である「long COVID症状負担質問票(symptom burden questionnaire for long COVID:SBQ-LC)」は、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)を経験した生存者において、long COVIDによる重要な症状の測定に有用で、介入効果の評価が可能であり、臨床管理における最良の診療法に結び付く有益な情報をもたらす可能性があることが、英国・バーミンガム大学のSarah E. Hughes氏らの検討で示された。研究の成果は、BMJ誌2022年4月27日号に掲載された。  研究グループは、long COVIDによる症状負担の患者アウトカム評価法(SBQ-LC[第1版])を新たに開発し、その妥当性を検証する目的で、多段階的な混合研究法を用いた前向き研究を行った(英国国立健康研究所[NIHR]などの助成を受けた)。  2021年4月14日~8月1日の期間に、英国において実地試験のための遠隔データが収集され、ソーシャルメディアのチャンネルで特定されたlong COVID患者の支援グループで、実地試験への参加者の募集が行われた。  自己申告によるlong COVIDの成人(年齢18歳以上)患者13人(20~60歳、女性10人[77%])と臨床医10人により、SBQ-LCの項目内容の妥当性が評価された。次いで、274人(平均年齢45.0歳[範囲:21~70]、女性88%)のlong COVID患者により、質問票の草案が実地に検証された。  SBQ-LCの概念的枠組と初期の項目群は、既報の系統的レビューを参考に作成された。認知デブリーフィング(cognitive debriefing)のための患者へのインタビューとオンラインでの臨床医の調査の記録から主題分析が行われ、内容的妥当性(content validity)が確認された。

外陰部高度扁平上皮内病変でイミキモド外用は手術との比較で非劣性/Lancet

 外陰部の高度扁平上皮内病変(vHSIL)の治療において、外用免疫調節薬イミキモドによる局所療法は、有効性に関して外科手術に対し非劣性で、安全性も良好であり、本症の1次治療となる可能性があることが、オーストリア・グラーツ医科大学のGerda Trutnovsky氏らの検討で示された。研究の成果は、Lancet誌オンライン版2022年4月25日号で報告された。  本研究は、外陰部上皮内新生物(VIN)の治療における、イミキモドの手術に対する非劣性の検証を目的とする無作為化第III相試験であり、2013年6月~2020年1月の期間に、オーストリアの6つの病院で参加者の登録が行われた(オーストリア科学基金とオーストリア婦人科腫瘍グループの助成を受けた)。  対象は、年齢18~90歳の女性で、組織学的にvHSILと確定され、肉眼的に単巣性または多巣性病変を有する患者であった。主な除外基準は、(1)臨床的に浸潤性病変が疑われる、(2)外陰がんまたは外陰部の重度の炎症性皮膚症の既往がある、(3)過去3ヵ月以内にvHSILに対する積極的な治療を受けている場合であり、免疫不全状態、妊娠中、授乳中の女性も除外された。  被験者は、イミキモド(5%クリーム)の投与または手術(切除術またはアブレーション)を受ける群に、1対1の割合で無作為に割り付けられた。イミキモドは、緩やかな増量計画に基づき、4~6ヵ月間にわたり最大で週3回、患者自身により塗布された。ベースライン、6ヵ月、12ヵ月の時点で、外陰部鏡検査、外陰部生検、ヒトパピローマウイルス(HPV)検査、患者報告アウトカムの評価が行われた。  主要エンドポイントは、局所イミキモド治療または1回の外科的介入から6ヵ月の時点での臨床的完全奏効(CCR)であった。CCRは、外陰部病変の臨床的証拠がないこと(原発病変の完全消失)と定義された。解析はper protocol集団で行われ、非劣性マージンは20%とされた。

修復不能な腱板断裂、肩峰下バルーンスペーサーは無効/Lancet

 修復不能な肩腱板断裂に対し、関節鏡視下デブリドマンと比較しInSpaceバルーン(米国Stryker製)の有効性は認められなかったことが、英国・ウォーリック大学のAndrew Metcalfe氏らが英国の24施設で実施したアダプティブ群逐次デザインの無作為化二重盲検比較試験「START:REACTS試験」の結果、示された。InSpaceデバイスは、2010年にCEマークを取得し、2021年7月に米国食品医薬品局(FDA)で承認されるまで、米国以外では約2万9,000件の手術で用いられていた。しかし、InSpaceデバイスの有効性については、初期の小規模なケースシリーズで有望な結果が報告されていたものの、いくつかの研究では好ましくない結果や炎症・疼痛がみられる症例について報告され、無作為化試験のデータが必要とされていた。著者は今回の結果を受けて、「われわれは修復不能な腱板断裂の治療としてInSpaceバルーンを推奨しない」と結論づけている。Lancet誌オンライン版2022年4月21日号掲載の報告。

米国のうつ病/物質使用障害成人の喫煙率が有意に低下/JAMA

 大うつ病エピソード(MDE)、物質使用障害(SUD)、あるいはその両方を抱えた米国成人の自己申告による喫煙率は、2006年から2019年にかけて有意に低下している。米国・国立衛生研究所(NIH)のBeth Han氏らが、探索的順次横断研究の結果を報告した。米国における予防可能な疾病・障害・死亡原因である喫煙は、減少傾向にある。しかし、精神疾患患者では喫煙率が高く、2014年までのデータを用いた研究において一般集団でみられた喫煙率低下は、精神疾患患者では観察されなかったことが示されていた。著者は、「精神疾患患者の喫煙率をさらに低下させるため、継続的な取り組みが必要である」とまとめている。JAMA誌2022年4月26日号掲載の報告。

新生児気管挿管、経鼻高流量酸素療法併用で成功率改善/NEJM

 新生児集中治療室(NICU)で気管挿管を行う際、手技実施中に経鼻高流量酸素療法を実施することで、新生児の生理学的不安定性を伴わない初回成功率は、3割強から5割に改善したことが示された。必要治療数(NTT)は6だった。オーストラリア・Royal Women's HospitalのKate A. Hodgson氏らが、新生児202例を対象に行った試験の結果を報告した。これまでに、全身麻酔下の小児や成人では、同処置が酸素飽和低下までの時間を延長することは知られていた。一方で、新生児気管挿管は、複数回施行されることが多く、酸素飽和度が低下する頻度が高く、研究グループは、新生児においても経鼻高流量酸素療法の併用で挿管の初回施行での成功率が改善するかを検討した。NEJM誌2022年4月28日号掲載の報告。  研究グループは、オーストラリア2ヵ所の3次医療機関NICUで、経口気管挿管を行う新生児を対象に、手技中に経鼻高流量酸素療法を行う方法(高流量群)と経鼻高流量酸素療法、酸素投与のいずれも実施しない方法(標準療法群)を比較する無作為化比較試験を行った。  被験児を、試験センター、挿管前投薬の有無、最終月経後週齢(28週以下または28週超)で層別化し、高流量群または標準療法群に割り付けた。  主要アウトカムは、新生児の生理学的不安定性(末梢血酸素飽和度の挿管前ベースライン値から絶対値で20%超の低下、または心拍数100回未満/分の徐脈と定義)を伴わない、挿管初回試行での成功とした。

StageIAのNSCLC、区域切除が肺葉切除より優れる/Lancet

 Stage IAの非小細胞肺がん(NSCLC)に対し、区域切除は肺葉切除と比べて5年全生存(OS)について優越性が示され、事前に規定した全サブグループでも、区域切除の同優越性が一貫して認められた。聖マリアンナ医科大学呼吸器外科主任教授の佐治久氏らが、日本国内70ヵ所の医療機関を通じて行った「JCOG0802/WJOG4607L試験」の結果を報告した。著者は、「本試験は、われわれの知る限りでは、肺野型NSCLCの全生存について、区域切除と肺葉切除のベネフィットを比較検討した初の試験で、結果は、区域切除を肺野型NSCLC患者の標準外科治療とすべきことを示唆するものであった」と述べている。Lancet誌2022年4月23日号掲載の報告。

コロナワクチン接種率10%上がるごとに死亡率8%・発生率7%減/BMJ

 新型コロナウイルス感染症(COVID-19)のワクチン接種率が高いほど、集団レベルのCOVID-19による死亡率および発生率は低いことが、米国疾病予防管理センター(CDC)のAmitabh Bipin Suthar氏らによる観察研究の結果、示された。2022年4月11日現在、米国ではCOVID-19発症が約8,026万例、COVID-19関連死が98万3,237例報告されており、国内の死者数が1918年のスペイン風邪を上回る近年史上最悪のパンデミックとなった。COVID-19のワクチン接種が個人レベルの発症および重症化予防に有効であることは認められているが、ワクチン接種の拡大が公衆衛生に与える影響はまだほとんど明らかにされていなかった。BMJ誌2022年4月27日号掲載の報告。

冠動脈疾患疑い患者への検査、CT vs.侵襲的冠動脈造影/NEJM

 侵襲的冠動脈造影(ICA)のために紹介された、安定胸痛を有する閉塞性冠動脈疾患(CAD)の検査前確率が中程度の患者において、初期画像診断に用いるCTはICAと比較して、有害心血管イベントのリスクは同等であり、手技関連合併症の発生頻度は低いことが示された。ハンガリー・Semmelweis大学のPal Maurovich-Horvat氏らDISCHARGE試験グループが報告した。閉塞性CADの診断では、CTはICAに代わる正確で非侵襲的な検査法であるが、ICAと比較したCTの有効性、すなわち主要有害心血管イベントの発生頻度低下についてはこれまで検討されていなかった。NEJM誌2022年4月28日号掲載の報告。

IDH1変異陽性AML、ivosidenib併用でEFS延長/NEJM

 イソクエン酸脱水素酵素1(IDH1)をコードする遺伝子に変異のある急性骨髄性白血病と新たに診断された患者の治療において、ivosidenibとアザシチジンの併用療法はプラセボとアザシチジン併用と比較して、無イベント生存期間(EFS)を有意に延長し、発熱性好中球減少症や感染症の発現頻度は低いものの好中球減少や出血は高いことが、スペイン・Hospital Universitari i Politecnic La FeのPau Montesinos氏らが実施した「AGILE試験」で示された。研究の成果は、NEJM誌2022年4月21日号で報告された。

新規抗体カクテル療法のAZD7442、コロナ発症予防にも有効/NEJM

 新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の予防において、AZD7442はプラセボと比較して、有害事象の頻度は同程度でほとんどが軽度~中等度であり、症候性COVID-19の発生割合は有意に低いことが、米国・コロラド大学のMyron J. Levin氏らが実施した「PROVENT試験」で示された。研究の成果は、NEJM誌オンライン版2022年4月20日号に掲載された。AZD7442は、重症急性呼吸器症候群コロナウイルス2(SARS-CoV-2)感染者のB細胞から分離された抗体由来の2つの完全ヒト型SARS-CoV-2中和モノクローナル抗体(tixagevimab、cilgavimab)の併用薬である。

進行食道扁平上皮がん1次治療、化療にsintilimab併用でOS延長/BMJ

 進行または転移のある食道扁平上皮がんの1次治療において、シスプラチン+パクリタキセル併用療法へのsintilimab上乗せは、プラセボと比較し全生存(OS)期間および無増悪生存(PFS)期間を有意に延長することが示された。中国・Peking University Cancer Hospital and InstituteのZhihao Lu氏らが多施設共同無作為化二重盲検第III相試験「ORIENT-15試験」の結果を報告した。進行または転移のある食道扁平上皮がんの1次治療は、これまで標準ガイドラインに従いプラチナ製剤を含む2剤併用化学療法に限られてきたが、一部の無作為化試験では、1次化学療法後に進行した食道扁平上皮がんに対して抗PD-1抗体単剤療法が有効であることが示されていた。BMJ誌2022年4月19日号掲載の報告。

高齢者の認知症発症率、人種や民族で異なる/JAMA

 55歳以上の約187万人を平均約10年間追跡したところ、認知症発症率は人種/民族によって有意に異なることが認められた。米国・カリフォルニア大学のErica Kornblith氏らが、米国退役軍人保健局(VHA)医療センターで治療を受けた患者を対象とした後ろ向きコホート研究の結果を報告した。米国では、VHAで治療を受ける患者を含めて人種/民族の多様化が進んでおり、公衆衛生上の重要な課題である認知症は人種/民族的マイノリティの高齢者で発症率が高くなる可能性が示唆されていた。著者は、「人種/民族による差異の原因機序を理解するためには、さらなる研究が必要である」とまとめている。JAMA誌2022年4月19日号掲載の報告。

BTK阻害薬、治療歴ある免疫性血小板減少症に効果/NEJM

 治療歴のある免疫性血小板減少症に対し、経口ブルトン型チロシンキナーゼ(BTK)阻害薬rilzabrutinibの有効性と安全性が、第I-II相の国際非盲検用量設定試験で確認された。評価した全用量で血小板反応性が認められ、毒性効果は報告されたがいずれも低グレードだった。米国・マサチューセッツ総合病院のDavid J. Kuter氏らによる検討で、NEJM誌2022年4月14日号で発表された。rilzabrutinibは、マクロファージ(Fcγ受容体)を介した血小板破壊の抑制と病原性自己抗体産生の抑制という2つの作用機序によって、免疫性血小板減少症の患者の血小板数を増加させる可能性が示唆されていた。

アキレス腱断裂のアウトカム、手術vs.保存的治療/NEJM

 急性アキレス腱断裂に対する手術治療(直視下または低侵襲手術)は、保存的治療との比較において、12ヵ月後のアウトカム改善について有意差が示されなかった。ノルウェー・オスロ大学病院のStale B. Myhrvold氏らが、500例超を対象に行った多施設共同無作為化比較試験の結果を報告した。NEJM誌2022年4月14日号掲載の報告。  研究グループは、4ヵ所の医療センターを通じて、急性アキレス腱断裂の診断を受けた18~60歳を対象に試験を行い、保存的治療、直視下手術、低侵襲手術の効果を比較した。  主要アウトカムは、12ヵ月時点のAchilles' tendon Total Rupture Score(ATRS、0~100でスコアが高いほど状態が良好)のベースラインからの変化だった。副次アウトカムは、再断裂発生率などだった。