脳腫瘍の治療に人種格差が存在か/Lancet

米国で原発性脳腫瘍患者の人種と、外科医による手術推奨の傾向について調べたところ、黒人患者に対しては、対白人患者に比べ、外科医が手術をしない選択肢を推奨する割合が高いことが示された。米国・ミネソタ大学のJohn T. Butterfield氏らが、レジストリベースのコホート試験で明らかにし、Lancet誌2022年12月10日号で発表した。著者は、「米国では原発性脳腫瘍患者への手術推奨において人種格差が存在する。その格差は、臨床的、人口統計学的、特定の社会経済的要因とは無関係なものであり、さらなる研究で、こうした偏見の原因を明らかにし、手術における平等性を強化する必要がある」とまとめている。