心臓外科手術の赤血球輸血、制限的 vs.非制限的/NEJM
死亡リスクが中等度~高度の心臓外科手術を受ける成人患者に対し、制限的赤血球輸血は非制限的赤血球輸血に比べ、術後複合アウトカム(全死因死亡・心筋梗塞・脳卒中・透析を要する腎不全の新規発症)について非劣性であることが示された。検討において1単位以上赤血球輸血の実施率は、制限的赤血球輸血が有意に低かった。カナダ・セント・マイケルズ病院のC.D. Mazer氏らが、5,243例を対象に行った多施設共同無作為化非盲検非劣性試験の結果で、NEJM誌2017年11月30日号で発表した。これまで心臓外科手術を行う際の赤血球輸血戦略について、制限的実施と非制限的実施の臨床的アウトカムへの影響は明らかになっていなかった。